第3章 営業・マーケティングのやり方(新規開拓・実行編)

営業・マーケティングは「資料ダウンロード」でリードを取る

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 狙うキーワードのブログで顧客が製品ページを訪れたら、営業・マーケティングとしては資料ダウンロードでリードを取りたい。ブログと資料ダウンロードは一体なのだ。だがどんなダウンロード資料なら顧客はフォーム入力をしてくれるのだろう?顧客の購買プロセスに準じた種類やタイトル案など、リードが取れるダウンロード資料について説明します。

コンテンツづくりのポイント 学べる資料ダウンロードとは?

 ブログ作成のコンテンツづくりでは、狙うキーワードに対しどんなブログを書いていくのか内容を決め、まずスケジューリングをする。そしてタイトル・序章・見出しの構成を考え、共起語、パラグラフ、トピッククラスター、リライト対応のテクニックを交えながら、検索上位を目指していくと前ブログで述べた。これを半年以上続けると必ず効果が出てくるのでぜひ継続してみてほしい。何か問題を持っている顧客が良いブログに出会うと、自身の課題に気づき、認知し、課題解決のためにもっと学んでいきたい!という意識が芽生えてくる。この顧客の購買プロセス「非認知」→「認知・気づき」→「学び」の段階にきたら、ブログよりも効果的なコンテンツがある。それが資料ダウンロードだ。しかもその資料はできるだけためになる学びの資料がよい。
 ここで焦って自社製品・サービスの資料ダウンロードを薦めてはいけない。それは次の購買プロセス→「興味関心」になってからだ。ここでは「学び」の段階のための資料、しっかり読めるもので枚数は30ページから100ページぐらいあってもいい。ここでのダウンロード資料にはどんなものがあるだろうか?

営業・マーケティングのダウンロード資料は顧客の購買プロセスと合わせる

顧客の購買プロセスに応じて、営業・マーケティングチームがオファーするブログは変わってくる。ではどんなダウンロード資料があるのだろう?

★ダウンロード資料の種類

【「認知・気づき」「学び(興味・関心)」の顧客の購買プロセスの場合】

■Eブック 「入門ガイド」「基本ガイド」「完全ガイド」

■ホワイトペーパー「〇〇調査レポート」「徹底比較〇選定」「インタビュー記事」「アンケートまとめ」「対談資料」

【比較・検討プロセスのダウンロード資料】

■「製品・サービス紹介資料」「事例集」「価格表」「導入サポート」「動画(製品・サービスや事例)」

■イベントレポート「展示会レポート」「過去のセミナー資料」 様々な種類のダウンロード資料があるが、顧客の購買プロセスに応じてオファーする資料が変わってくることは抑えてほしい。顧客の購買プロセスはどんな状況か?を把握するためには、MA(マーケティング・オートメーション)で見える化し、インサイドセールスチームで状況確認をする必要がある。このような環境がない企業は多いと思うので、まず守るべきことは「製品・サービス資料」からオファーしないということだ。「最初のオファーは事例がいい」という企業がそれも違う。どちらも「興味・関心」「比較・検討」のプロセスになってからだ。まずは「学びの資料」、つまり顧客の問題を解決するためのヒントになる資料、ためになる資料から提示することを徹底しよう。

ダウンロード資料は、狙うキーワードのブログとセットである

 ダウンロード資料のタイトルやキャッチ、種類はいろいろとあるが、キーワードに関する学べる資料であることは絶対だ。「経費精算 やり方」のキーワード検索をしたら、そのキーワードに近い資料を提示しよう。そしてダウンロード資料もブログと同じで、タイトルと資料の解説文で決まると言ってもいい。「経費精算 やり方」に関してブログを読んで、気づき・学びに変わった人はどんなタイトルなら資料をダウンロードしてみたいだろうか?

■ダウンロード資料のタイトル案  ※キーワード 「経費精算 やり方」

  • 今さら聞けない〇〇とは?
  • 〇〇課題解決の10の法則
  • 〇〇の5つの秘密 
  • プロが教える〇〇入門ガイド
  • 本当は教えたくない〇〇の方法とは?
  • 〇〇基本テクニックとは?
  • 〇〇の基本的な手法とは?
  • 〇〇のためのチェックリスト完全版  →「経理のプロが教えるチームで経費精算のため入門ガイド」

学べるダウンロード資料は、リードを取るために作成していく

 これはあくまで一例だが、顧客は初めての資料ダウンロードなので「入門」や「基本」のような最初の一歩を踏み出しやすいタイトルがいい。そして解説文は「経費精算のための基本的な手法が学べる資料です。組織でミスのない経費精算のやり方に役立つ入門ガイドです。資料は50ページあります」と、次回ブログで説明するCTA(コール・トゥ・アクション)に表現するとよいだろう。ここまでデリケートに表現する一番の理由は、インバウンドマーケティングの「学び」のステージでは、顧客に個人情報を登録してもらうことが目標だからだ。この入力作業をコンバージョンという。CTAとコンバージョンの説明は次回以降のブログ、コンテンツ提供の仕掛けで説明したいと思う。

 そしてダウンロード資料の内容は、顧客を裏切ってはいけない。もちろん、ためになる学べる資料であることは当然だ。よく絵や写真だけが張り付いているだけの資料や、「入門」「基本」と言いながら製品・サービス情報を説明している資料もある。このタイミングでは文章が多めで、しっかり読める学びの資料が望ましい。なかなかこのように作成するのはブログ以上に大変だが、コンバージョンしてもらうための大事なプロセスなので作成を頑張ってほしい。

 最終的な体裁を整える資料作成の作業はマーケティング部がやるが、このような資料を営業部のノウハウなくしてはマーケティング部だけでは作成できない。営業部が普段、商談で使っている資料や、個別提案しているような資料を活用し、資料のシナリオ作りもマーケティングメンバーは営業にしっかり相談してほしい。そして社内作成だけでダウンロード資料を考えず、お金はかかるが外注を使うことも検討しよう。社内ノウハウと、プロの文章力やクリエイティブを合わせ、学べる&ためになる資料を作ってみてもいい。コンバージョンする時のイメージ図・表紙のデザインから洗練された良いイメージでアピールすることも大事だ。

 それぐらいここの学びの資料には気を使ってほしい。気づき・認知の顧客のためになる資料を提示することがその理由だが、営業・マーケティングチームの想いはもうひとつある。そのもうひとつの理由とは、この学びの資料でコンバージョンしないと、インバウンドマーケティングのスタートが切れないからだ。

 狙うキーワードが設計されたブログで顧客を待つ、学べるダウンロード資料でリードを取る。営業・マーケティングのやり方で、今、一番身につけなければならない手法なのである。

営業マーケティング7つのやり方
サービス基本ガイド

ラシックマーケティングがご提供するサービスの具体的な内容や進め方が記載されている資料です。「コロナ後」の新しい営業・マーケティングのやり方について、ヒントが書かれています。ぜひ参考にしてみてください。

無料ダウンロード