CxO(シーエックスオー)やCxxOという役職が登場してきています。取締役や執行役員が就任するCEOやCOOのようなものですが、どのような目的や役割があるのでしょうか? 調べてみると25種類以上のエグゼクティブリーダーが存在していました。そこで、CxOを一覧にして、定番のものからちょっと変わった責任者まで25役職を一気にご紹介いたします。CxOを組織図に入れる方法やアイデアもご説明します。
目次
CxO(シーエックスオー)とは? CEOとCOOの違い
CxOとはChief「x」 Officerの略で、「x」に企業の特定業務や機能のアルファベットが入り、最高責任者の役割を示す役職名のことです。シーエックスオーと呼ばれますが、シーバツオーと呼ぶ人もいます。「x」が小さいことが特徴であり、業務や機能のアルファベット1文字を入れて責任・役割を示します。
- Chief 最高責任者
- x 担当する業務や機能分野
- Officer 執行役
例えば、財務担当であれば、Financialが「x」に入りますので、CFO=最高財務責任者となります。最近ではアルファベット4文字となる「CxxO」も登場してきています。
CEOなら最高経営責任者、COOなら最高執行責任者という意味ですが、このCEOとCOOは少し役割がわかりづらいので整理しておきましょう。
CEOとCOOの違い
最高経営責任者であり、企業ビジョンや方向性、経営戦略を決めるトップです。レポートラインは取締役会であり、代表取締役会長又は社長CEOのケースが多いです。
CEOの役割や仕事が多すぎるため、COOに執行業務を任せ、分担しているケースが多いように感じます。CEOがオーナー創業者で、COOが生え抜きの業務執行責任者というパターンが多いかもしれません。
主観のイメージも入っていますが、CEOとCOOの違いはこのような内容でした。それでは日本でも徐々に増えているCxOの背景や役割を解説していきましょう。
CxOが増えてきている理由と役割 組織図にしてみよう
もともとCxOは取締役が最高責任者として役職を持つイメージがあります。しかし、最近では執行役員のCxOも増えています。執行役員は取締役会から委任されている事業執行の責任者ですのでCxOの役職を持ち、最高「x」責任者になることは可能です。
何よりも企業の中で役割の専門性が求められ、数多くある業務や機能の最高x責任者になるわけです。従って、取締役だけで役割分担をしていく経営には、限界がきていると言えるでしょう。
それでは、CxOが日本で増えてきている理由にはどのような狙いがあるのでしょうか? 簡単に整理してみましょう。
- 東京証券取引所が推奨するコーポレートガバナンスコードへの対応
- 社外へのメッセージ性や人材採用のブランディング
- グローバル展開する日本企業に対して、海外の投資家や取引先がわかりやすい
- 複雑化する組織の中で責任の明確化
このようにCxOが日本で増えてきている理由は多岐にわたっています。この理由の中で注目したいのが「複雑化する組織の中での責任の明確化」です。図1と図2をご覧ください。
日本企業は事業部制(図1)や本部制(図2)が多い組織です。エリア制もあり、本部制と事業部制が組み合わさっている組織も登場してきており、責任と役割が複雑になってきています。
例えば、事業部制や本部制の中での責任(売上実績、生産、人事評価等)は明確です。しかし、事業には業務や役割は横串で横断するケースがあります。コーポレートガバナンスコード対応が必要な上場企業やグローバル展開をしている企業では、ますます複雑になります。
そこで、業務や機能に対する役割を明確化するために、最高「x」責任者を配置する企業が増えているのです。みなさんも「CxO」の役職を検討するにあたり、下記のような業務や機能を横断的にみることができる最高「x」責任者の参考にしてみてください。
- 財務
- 人事
- 法務
- リスク
- サステナビリティ
- ブランディング
- テクノロジー
- マーケティング
- IT・DX・データ分析
- セキュリティ
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売上・利益、生産、社員に対する責任者は事業部長や本部長で、事業部制や本部制で縦串しとします。業務や機能は「CxO」が横串で担当する組織がイメージしやすいでしょう。ぜひ、事業責任の縦串しと、業務や機能責任の横串の組織図を作ってみましょう!
事業部制や本部制に関する記事は下記をご覧ください。
CxO一覧 定番からちょっと変わった責任者まで25役職
それではこれまで記載してきた業務や機能を横串で最高責任者である「CxO」の一覧をご紹介していきます。定番と呼ばれている「CxO」「CxxO」から、最近ちょっと変わった「CxO」「CxxO」まで25役職を一気にご紹介いたします。
これまでによくある定番のCxO CxxO
CEO
最高経営責任者。企業経営の総責任者である。COOが不在の場合、CEOの意味の中にCOOは含まれる。Chief Executive Officerの略
COO
最高執行責任者。執行役員のトップで業務執行の責任者である。Chief Operating Officerの略
CFO
最高財務責任者。財務会計や資金調達、M&A等の責任者である。Chief Financial Officerの略
CTO
最高技術責任者。テクノロジー全般の戦略立案や執行の責任者である。Chief Technology Officerの略
CHRO
最高人事責任者。人事戦略、採用戦略、人的資本の戦略立案や執行の責任者である。Chief Human Resources Officerの略
CMO
最高マーケティング責任者。BtoC企業に多くマーケティング・広報全般の戦略立案や執行の責任者である。Chief Marketing Officerの略
CBO
最高ブランディング責任者。コーポレートブランディングや製品ブランディングの戦略立案や執行の責任者である。Chief Branding Officerの略
CLO
最高法務責任者。法務全般、契約関連、訴訟対策の戦略立案や執行の責任者である。Chief Legal Officerの略
CIO
最高情報責任者。デジタル・IT・DX戦略立案や執行の責任者である。Chief Information Officerの略
CDO
最高データ責任者。データ分析やデータサイエンティスト育成の戦略立案や執行の責任者である。Chief Data Officer又はChief Digital Officerの略
CISO
最高情報セキュリティ責任者。サイバー攻撃やセキュリティ対策の戦略立案や執行の責任者である。Chief Information Security Officerの略
ちょっと変わったCxO CxxO
CSuO
最高サステナビリティ責任者。サステナビリティ経営やサステナ活動、情報開示に対応する責任者である。Chief Sustainability Officerの略
CWO
最高ウェルビーイング責任者。従業員幸福度や健康経営でエンゲージメントを高める責任者である。Chief Well-being Officerの略
CRO
最高リスク管理責任者。企業全体を取り巻く事業リスク、財務リスク、コンプライアンスリスク等を危機管理する責任者である。Chief Risk Officer の略
CSO
最高戦略責任者。企業戦略、製品戦略、M&A戦略等の立案や執行の責任者である。Chief Strategy Officerの略
CAO
最高分析責任者。アナリティクス・分析の責任者である。Chief Analytics Officerの略
CPO
最高プライバシー管理責任者。企業が扱う個人情報やプライバシーに関連する法規制遵守(コンプライアンス)等の立案や執行の責任者である。個人情報保護責任者でもある。Chief Privacy Officerの略
CCO
最高コミュニケーション責任者。PRやブランディング、広報等の立案や執行の責任者である。Chief Communication Officerの略
CDO (データではないCDO)
最高デザイン責任者。デザインやUI、デザインシステム(標準化)等の立案や執行の責任者である。Chief Design Officerの略
IT業界にはCxOが多い事例
CPO
最高プロダクト責任者。IT企業の製品、SaaSの戦略立案や執行の責任者である。Chief Product Officerの略
CRO (リスクではない)
最高収益責任者。サブスク、SaaS、クラウドの売上向上・収益獲得の責任者である。Chief Revenue Officerの略
CAIO
最高AI責任者。AI事業の戦略立案や執行、AIによるリスク管理も含む責任者である。Chief AI Officerの略
CXO (本当のXの意味=UX)
最高顧客体験(UX)責任者。プロダクトを通じた顧客体験(UX)を高めるための責任者である。Chief User experience Officerの略
CGO
最高事業成長責任者。事業拡大のためにCEO・COOの参謀として戦略立案や執行の責任者である。経営企画の参謀型と言える。Chief Growth Officerの略
なんでもあり?と思ってしまうCxO事例
CBO (ブランディングではないCBO)
最高Baseball(野球)責任者。野球チームの編成総責任者やGM(ゼネラルマネージャー)のこと。NPBイースタン・リーグのオイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブの責任者に桑田真澄氏が就任した。Chief Baseball Officerの略
このように新しいCxOがどんどん出てきています。みなさんの会社でも事業や役割を明確にするためのCxOを増やしていきましょう!
まとめ 「名ばかりCxO」から「失敗しない本物のCxO」へ
「CxOとは?CEO・COOをはじめ、ちょっと変わった25種類のエグゼクティブリーダーをご紹介」と題して、ご紹介してまいりました。CxO(シーエックスオー)の意味やCEOとCOOの違いがご理解いただけたと思います。
CxOが増えてきている理由には、横串で事業部や本部の「業務や機能の役割を統括できる責任者」が必要だからでした。
CxO一覧も数多くありました。定番からちょっと変わったエグゼクティブリーダーを25役職ご紹介しました。みなさんの企業風土や文化に合っていて、ステークホルダー(取引先、投資家、株主、従業員)からの価値を高めるためのCxOという役職を配置してみましょう!
そして、ちゃんと意思決定ができる組織にするためにも、専門性が高いCxOを配置することが大切です。「名ばかりCxO」が多く存在する組織になってはいけません。
・CEOの承認がないと何も決められない
・予算権限がない
・人事評価に関われない
・「助言役」や「調整役」で終わる
・実務は部長が握っているので、具体性がない
このような「名ばかりCxO」が増えていくと、そもそもの狙いである「業務や機能の役割を統括できる責任者」ではなくなります。
最終的に物事を決められて、予算を持ち、評価と決裁を下せるCxOを配置していきましょう。権限や予算、CxOのKPIを明確にして、CxO はCEOの代行者であるという認識を持つと、良い組織になれるのではないでしょうか。




