営業実践方法

関係構築ができる営業 ビジネスの最重要スキルを例文で紹介

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「営業が顧客と関係構築ができない」と悩んでる組織は少なくありません。関係構築とはどのような状態で、営業が実践すべきビジネスの関係構築とはどんな行為なのでしょう? そこで、関係構築の意味や営業現場の悩みをご紹介しながら、関係構築ができる営業になれる方法を解説していきます。関係構築ができる例文の使い方やメールの送り方もご説明いたします。

関係構築とは?ビジネスでの意味を理解しよう 

ビジネスの世界の関係構築とは企業担当者との信頼関係と築き、顧客と深くつながることです。もっとシンプルにわかりやすく言うと、顧客・企業担当者と仲良くなることです。

関係構築ができる力は営業に求められる最優先スキルです。提案力やプレゼン力、交渉・クロージング力も大切なスキルですが、関係構築力がすべての営業の土台になると言っても過言ではありません。関係構築できる力は、ビジネスで重要な意味があることを理解しておきましょう。

なぜ、顧客と信頼関係を築き、仲良くなる関係構築力が営業に求められるのしょう。関係構築力が求められる理由は、商談や打合せがスムーズに進められ、受注が増えたりクレームが減ったりするからです。人間はキライな人からモノは買いませんし、仲良くなっている人にはクレームを出しにくいものです。

しかし、ビジネスですから仲良くなっていたとしてもクレームは起きてしまいます。例えば、図1をご覧ください。提供側である企業の営業や技術者のミスが原因で、プロジェクトの進捗が遅れたりコストが増加したりするケースがあります。顧客がカンカンに怒っているシーンはよくありますよね。

営業や技術者はクレームが発生したらまずはお詫びをします。謝罪から始まるのがクレーム対応の鉄則です。そして、経緯説明と再発防止策を説明して、クレーム対応を進めていきます。顧客は、なぜクレームが起きていまい、プロジェクトの問題点は何だったのか? という点を把握したいと思っています。プロジェクトの計画達成のために、問題点と対応策が納得できればクレーム対応は完了するのですが、解決しないクレームには「担当者同士の関係構築ができていない」ケースがあります。

つまり、担当者同士の信頼関係が築けておらず、仲が良くないのです。これではクレームの経緯説明や再発防止策に納得できても、心情的に「人の問題もある」ということに納得できません。そんな時に顧客と営業・技術者との関係構築ができていると、クレーム対応は完了に向かっていきます。

クレームの詳しい対応方法は下記記事をご覧ください。関係構築の大切さについてクレーム対応を例に挙げ説明してきましたが、顧客と営業が仲良くなっているとビジネスがうまく進みやすくなります。関係構築は、営業の最重要スキルと言えるのです。

営業クレームをチャンスに変える4つ対応 知っているだけで初動から違う!

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顧客と関係構築ができない営業現場の悩み

しかし、顧客と営業の関係構築ができない現場が増えています。先日、弊社顧客Aさんとの打合せ時にも「営業が製品・サービスの説明はできるようになったし、課題解決力もついてきたけど、関係構築ができないのが悩みです・・」と相談がありました。

顧客との関係構築ができない営業に悩んでいるようでした。弊社顧客Aさんと「顧客と営業の関係構築ができた状態」を一度、整理してみました。

関係構築ができた状態

1.ビジネスマナーを守れている
2.商談の約束を守り、対応できている
3.顧客の顕在的な要望に対し、提案している
4.顧客の潜在的な問題を気づかせ、課題解決できている
5.コミュニケーションが取れている

1.ビジネスマナーを守れている、2.商談の約束を守り、対応できている、3.顧客の顕在的な要望に対し提案している、この3点については、対応できている営業が多いということでした。たしかに、1.2.3に真剣に向き合い、マジメに対応しようとしている営業はいます。今の若い世代の営業は、この3点についてはできていると私も感じます。

しかし、できていないのは4.顧客の潜在的な問題に気づかせ、課題解決できている、5.コミュニケーションが取れている、ではないでしょうか?

マーケティングチームが営業にリードや問合せを運んでくる現在の分業方式では、顕在化した顧客要望から商談が始まっているケースがほとんどです。顧客の要望に対し、1.2.3を真摯に対応していくスタイルが最近の営業の役割のようになっています。これは5のコミュニケーションが取れているとは言えませんし、4の潜在的な気づきを顧客に与えることができません。

コミュニケーションが取れるという意味は顧客と営業が、考えや価値、感情を伝え合い、深めることと言えます。顧客の考えや要望だけを深め合うのではなく、営業側から顧客が気づいていない問題点に触れたり、事例を紹介して新しい課題解決や価値を伝えたりしなければなりません。

関係構築にはコミュニケーションを取ることが大切です。コミュニケーションの中でも、「感情を伝え合うこと」が特に大切だと思います。これが顧客と仲良くなる基本とも言えます。

しかし、今の世代の営業は「感情を押し殺す」ような感じで、対応しています。もっと、みなさんの感情をどんどん出してもらって、商談前に雑談をしたり、商談中に笑いを入れたりする行為もしていいと思います。

そして、関係構築ができるためには「聴く営業になれる」スキルが求められます。顧客に積極的に耳を傾ける・聴くという作業から、会話ができるようになり、コミュニケーションが取れていきます。これらの繰り返しが、関係構築につながっていると言っても過言ではありません。

詳しくは「聴ける営業になろう!」と営業研修(抜粋版)の内容が記載されている、下記ダウンロード資料をご覧ください。この営業研修はオススメです。

「聴ける営業になろう!」研修資料抜粋版
  〜聴くと、会話につながる、関係構築できる〜  

関係構築できる例文 使い方をご紹介

ここまでご説明してきたように関係構築ができるようになるためには、数多くのスキルが必要です。スキルとは経験と学習から身につく能力や技能のことです。簡単に関係構築力がつくわけではないので、営業自身が学び、現場でいろんなことを試していきましょう。

とはいえ、「関係構築ができるテクニックをご紹介して欲しい!」という声が聞こえてきそうですので、簡単な例文とメールの使い方をご紹介していきたいと思います。

関係構築できる例文 倒置法を使う

倒置法とは、あえて文章を壊して話す手法のことです。経営者や企業担当者とすぐに意気投合する営業や、ビジネスで相手から素早く気に入られる人が使っている話法と言えます。

悪い例文
営業 「そんなことがあるんですか」

良い例文
営業 「あるんですか?そんなことが」

悪い例文
営業 「もっと、その話を聞かせてもらえませんか」

良い例文
営業 「聞かせてもらえませんか。もっと、その話を」

倒置法は相手に対し、知らず知らずのうちにインパクトを与えているトーク手法です。従って、お互いの距離が縮まり、仲良くなるスピードが増します。自然と相手がノッてきてくれ、関係構築につながる倒置法を、ぜひ使ってみてください。私もよく使っています。

メールでもできる関係構築 ちょっとした送り方の工夫

メールの送り方にもちょっとした工夫をするだけで、顧客との関係構築はできます。最近のビジネスではメールで何度もやり取りするケースが増えています。マナーは守りつつも、親近感を感じることを積み重ねていける方法をご紹介します。

メールの送り方 「さん付けメール、さま付けメール」を使おう

「◆◆さん」から始まるメールは失礼ではなく、親近感がわき、良い関係構築につながっていきます。顧客の役職名は省き、「◆◆さん」と記載しても、マナー違反ではありませんので、思い切って‘さん付けメール’を送ってみましょう

どうしても恥ずかしい営業は、「◆◆さま」でもOKです。「◆◆様」ではカタいイメージですし、関係構築をしたいケースの方法とはいえません。顧客からは怒られませんから、営業はいろいろと試してみましょう。メールの送り方に詳しい説明は下記記事をご覧ください。

状況確認メールの送り方 進捗状況がわかるビジネス例文を紹介

まとめ

「関係構築ができる営業 ビジネスの最重要スキルを例文で紹介」と題して、ご紹介してまいりました。ビジネスの関係構築の意味や大切さをご理解いただけたと思います。顧客との関係構築ができない営業が多いことは、組織の共通の悩みですので、いろんな方に相談しても恥ずかしいことでありません。

さいごに、関係構築ができる営業手法をまとめました。

関係構築 総括

  • 関係構築とは企業担当者との信頼関係と築き、顧客と深くつながること
  • もっとシンプルに言うと、顧客・企業担当者と仲良くなること
  • ビジネスの土台やベースになるので、商談がスムーズに進む

関係構築ができた状態を目指そう

1.ビジネスマナーを守れている
2.商談の約束を守り、対応できている
3.顧客の顕在的な要望に対し、提案している
4.顧客の潜在的な問題に気づかせ、課題解決できている
5.コミュニケーションが取れている

関係構築力には4.5が大切である

  • 「コミュニケーションが取れる」とは顧客と営業が考えや価値、感情を伝え合い、深めること
  • 聴ける営業になると、会話ができるようになり、コミュニケーションが取れる
  • このような作業の繰り返しが、関係構築につながる

顧客と仲良くなって、信頼される営業を目指していきましょう。関係構築力があると、営業が楽しくなりますよ。ラシック社はみなさんを応援してます!

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