コロナ禍でテレワークが増え、出社率を考え出社できる社員が少ないにもかかわらず、平気でアポを獲得するために電話をかけてくる、テレアポ営業がいます。平時ではない今、非常に迷惑なテレアポ営業ですが、営業が電話することが悪いわけではありません。電話は営業の武器であり、マナーとルールを守れば、大きな成果をあげられます。テレアポ営業とインサイドセールスの違いを解説します。
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少ない人数でまわしている管理部に迷惑をかけている、時代遅れのテレアポ電話
コロナ禍でテレワークや在宅勤務に企業はシフトしていきました。出社率を下げるためにIT企業では営業部門や技術部門をテレワークにしました。モノを作る製造業は生産部門が出社するしかなく、設計部門を在宅勤務にして工夫しています。いずれにしても2022年も、会社に出社している人は少ない状況が続くでしょう。その中で管理部門は締処理業務や、請求書や契約書などの紙でしか作業できない業務があるため、出社数が多い部門です。大変な想いをして出社してくださっている人事・総務・経理系の管理部門の姿にはアタマが下がりますね。
会社の業務のひとつに、会社にかかってくる電話を取る作業があります。現在は「みんなで電話を取ろう!」という企業風潮が多いと感じますが、代表電話にかかってくる電話を取るのは管理部門が中心になります。つまり少ない人数で出社していても、電話を取る業務には変わりはないのです。
ところが少ない人数で業務を行っていて、ただでさえ忙しいところに、テレアポ電話をかけてくる営業がいます。「○○製品・サービスをやっている会社でして・・、○○部門のご担当者様はいらっしゃいますか?」と平時と同じようにアポイント(本ブログでは、テレアポと表現します)を獲得しようとアプローチしてくるのです。そもそも管理部門以外、誰も出社していないケースが多いでしょうし、出社していたとしても社員もまばらです。〇〇の担当者は出社していないのに、こんなテレアポ電話が何本もかかってくるのです。しかも少ない人数でまわしているのに・・。
「出社している少ない社員で対応して、このような状況を理解してもらえませんか・・?」と悲痛な感じで顧客から返答をされたテレアポ営業がいると言います。顧客の気持ちはもっともあり、その悲痛な想いがよくわかります!テレアポ電話は新規営業のひとつですが、代表電話への「○○のご担当者様電話」は、今はやってはいけません。時代遅れなのです! かける側の企業モラルを問われますし、なによりも少ない人数で電話をとりながら仕事をしている管理部門の方に大迷惑なのです。こんなテレアポ営業がなぜ増えたのでしょう?その背景には新規営業と密接に関係している‘ある事情’があったのです。
顧客と会えないならテレアポ部隊で新規アポを内製化、という上司は大間違い
2020年春、コロナ禍の中テレワークが始まり、一斉に新規営業が止まりました。顧客と会えなくなり、新規開拓ができなくなったのです。営業も外出できなくなりましたが、新規営業を続けなくては今期の予算達成はできません。そこで「インサイドセールスチームを内製化しよう」というアイデアを出す上司が増えたのです。内製化とは営業社員だけで電話営業をやるということです。「コロナ禍 →顧客と会えない →営業も在宅 →ならば電話 →インサイドセールスだ!」という上司の新規営業に対する思考なのでしょう。しかし、こんな時期に顧客が出勤している確率も低く、管理部門の方に大迷惑をかけるとは思わないのでしょうか・・。
非効率さやモラル崩壊の件よりも私が言いたいのは 「インサイドセールス=テレアポ営業(テレアポ獲得)ではない」ということです。インサイドセールスとは「電話でアポを取る営業チーム」と思っている上司が非常に多いのです。それはテレアポ営業であり、アポ取り部隊の昔のスタイルで完全に間違っています。アポ獲得はインサイドセールスのひとつの結果であり、顧客に電話するにしてもたくさんの役割や目的があるのです。 アポが目的になってはいけないのがインサイドセールス構築のポイントであることを理解できなくては、インサイドセールスチームを内製化するどころではありません。ではどうすればいいのでしょうか?
テレアポ営業とインサイドセールスは違う、新規営業4つのポイント
インサイドセールスとは新規営業のために、顧客に電話でアプローチすることです。ただしアポ獲得だけが目的にならず、テレアポの優先順位が最後になるのが、テレアポ営業とインサイドセールスの違いなのです。優先順位があるということは、インサイドセールスの作業には目的の順番があります。様々なパターンありますがが、私が推奨しているインサイドセールスの目的と4つのポイントと順番をお伝えします。
1.情報提供
↓
2.情報収集
↓
3.関係構築
↓
4.アポ合意
これがインサイドセールスであり、インサイドセールスの重要なポイントなのです。いきなりアポ合意ではなく、これだけの目的があり、順番もあるのです。情報提供 →情報収集 →関係構築 →アポ合意の詳しいやり方は次回ブログでご説明いたします。
まとめ
ならば、1~4の流れでインサイドセールスを内製化しよう!と営業(社員)を集める上司がいます。企業によっては営業(社員)だけでも実現可能かもしれませんが、いきなりインサイドセールスを内製化で構築することはかなりハードルが高いのです。
そこでアウトソーシングと内製化を組み合わせる方法があります。まさに今、やるべきインサイドセールス!と言えますし、新規営業にかなり有効的な手法なのです。ではどうすれば、アウトソーシングと内製化を組み合わせ、インサイドセールス構築を目指していくのか?次回ブログで詳しく解説していきます。
まずは本ブログでは、テレアポ営業とインサイドセールスの違いと、インサイドセールスの新規営業4つのポイントを理解してください。