新規リードは獲得できてきたけれど、商談化率が下がっている・・という問題を持つ営業・マーケティングチームは少なくないはずです。商談化率を上げるポイントとは、どこにあるのでしょうか?そのヒントはインサイドセールスにあるようです。商談化率を向上させるための方法ついて、解説していきたいと思います。商談化率が向上しない理由、衝撃の第1位も発表いたします(笑)
目次
リードが増えても商談化率が向上しないのは営業のせい?
新規リードは獲得できてきたけど、商談化数が増えないみなさんにお伝えしたい記事となります。「いやいや、新規リードが増えなくて困っているのですが・・」というみなさんは読まないでください(笑)。新規リードを増やす施策は、右記の「新規営業」の記事から、まずはヒントを探してみましょう^^
直接、見込み顧客と会えなくなったこの数年、営業・マーケティングチームは新規リードを獲得するために様々な工夫をしてきました。リアルな展示会出展は減ったものの、Webマーケティングによるリード獲得、ウェビナー開催で集客を増やし、メディア掲載やバーチャル展示会出展など、新しいマーケティング手法を取り入れてきました。その結果、新規リードを獲得できるようになりました。新規リードを増やせられる営業・マーケティングチームになってきたのです。
しかし「リードは増えたが、商談化にならない」「商談化率が低下している」という声をよく聞きます。商談化や案件化の定義や確度管理については後の記事で詳しく説明します。みなさんの製品・サービスにもよりますが、初回訪問から商談化になる確率を商談化率と定義すると、約3%~10%が商談化すると言われています。平均5%ぐらいが商談化すると仮定すれば、100件の初回訪問で5件は商談化するという計算になります。商談化の定義にもよりますが、5%でも低いように感じます。ところが更にこの商談化率が下がっているというのです。
なぜ商談化率が向上しないのでしょうか?「新規リードが増えれば、確率的に商談化率は下がるから仕方がない」という理屈もありますが、確率論だけに済ませるわけにいきません。新規リード獲得はマーケティングチームが担当し、営業チームが新規リードにアプローチしていく体制が一般的です。「他責の念に溢れている組織」という言葉がありますが、うまくいかない時には誰かのせいにしたくなるものです・・^^。「営業のせい?」「マーケティングのせい?」様々な原因が考えられますが、一般的には次の3つの理由に集約されます。
【商談化率が向上しない理由】
1) 営業チームの初回アプローチや初回訪問(Web商談・オンライン商談を含む)がよくない
2) マーケティングチームの新規リードの質が悪い
3) 誰もフォローをしていない
1)の営業チームの初回訪問がよくないという理由はすぐにでも改善しなければいけません。初回訪問資料の改善や会話力の向上に取り組むべきです。2)のマーケティングチームの新規リードの質が悪いことも、よくある商談化率が下がる理由です。インバウンドマーケティングやウェビナーであれば課題解決をしたい人が集まりやすく、新規リードの質を上げられます。しかし追跡型Web広告やDSP広告からランディングページ力で集めたリード、展示会でフラっと前を通った人にノベルティを渡しただけのリードでは商談化率は下がって当然です。
しかし商談化率を下げる一番の理由は、意外にも3)の誰もフォローをしていないというケースなのです。誰もフォローをしていない・・は言い過ぎかもしれませんが、集めた新規リードに対し初回アプローチやフォローができていないことは問題です。なぜ、このようなケースが起きるのでしょうか?
商談化率が向上しない理由、衝撃の第1位を発表!
商談化率を下げる理由:第1位が、「誰もフォローをしていないから」とは衝撃のニュースです・・(汗)。「誰もフォローをしていない」をもう少し正確に言うと「美味しいリードだけ営業がアプローチをしていて、せっかく集めた新規リード全体へのフォローができていない」ということです。営業は早く受注できそうなHOTリードに飛びつきます(笑)。これは営業の自然な動きであり、当然だと思います。例えば100件の新規リードを獲得できて、「営業から詳しい話を聞きたい」というホットリードが10件あれば、7件ぐらいが商談化するかもしれません。このケースだと商談化率は7%と高いです。しかし、やるべきことは「せっかく集めた新規リード全体」で商談化率を上げていかなければなりません。
「美味しいリードだけ営業がアプローチをしていて、せっかく集めた新規リード全体へのフォローができていない」という現象を改善する方法が2つあります。1つ目は美味しいリード=質のよい新規リードを増やすマーケティング手法を取り入れることです。この手法はインバウンドマーケティングが効果的です。最後に説明します。
2つ目は集めた新規リード全体に目を向けることです。このリードの中には美味しい質のよい新規リードがあるかもしれません。ウェビナーではなかなかアンケートが収集できません。リアルセミナーのようにしっかりとアンケートが回収できれば質のよいリードか把握できますが、ウェブ中心のリードは、会社名や役職ぐらいでしかリードの質を判断できる材料がありません。だから営業からは「美味しいリード」に見えません。よって、新規リードにはアプローチしないのです。
せっかくマーケティングチームの工夫と頑張りで、新規リードを獲得できるようになったのに営業がフォローしてくれない、このようなケースを改善できる方法はないのでしょうか?ここで必要になってくるのが、インサイドセールスなのです。
インサイドセールスが商談化率を上げてくれる
見込み顧客の会えない今、ウェブ中心で新規リードを獲得していく以上、見込み顧客が抱えている問題点は見えづらいものです。リアルに会えず話せないため、これは仕方がないことです。ならば、見込み顧客の問題点を聞くしかありません。新規リードを獲得できたら、ウェビナーでフォローし、より具体的に課題解決ができる製品・サービスを紹介していくことがセオリーです。しかしウェビナー参加後でも見込み顧客の問題点は聞けません。このような状況で「質」に動く営業がフォローをするわけがありません。「量」は取れても「質」が上がりづらいのがウェブ中心の新規リードの特性なのです。
そこで「量」に対応するためにインサイドセールスが必要なのです。インサイドセールスは電話でアプローチする長期視点の育成・フォローチームです。新規リードをある程度は選別はしますが、基本的には電話で新規リードにアプローチしていきます。つまり新規リードの質には関係なく、動くのです。営業はすぐに「アポ獲得」に動こうとしますが、インサイドセールスは違います。まずは見込み顧客に情報収集をします。ウェブ中心の新規リードで把握しづらい問題点を聞くのです。そしてニーズやタイミングを把握していき、コミュニケーションを取ります。1回目の電話は、以上で終了です。2回目は電話で聞けたタイミングにアプローチし、情報提供をしていきます。情報提供は新製品・サービスの情報や、製品・サービスを紹介するウェビナーの案内などです。このようなアプローチをナーチャリング(見込み顧客の育成・フォロー)と言います。ここでも情報提供や収集、関係構築に徹します。そして3回目でアポ合意を狙うのです。見込み顧客の問題点を聞き、情報提供から関係構築もでき、製品・サービスの認知をしてくれていれば、質のよいアポが獲得できます。
このようにインサイドセールスは「量」に対応するための役割だけでなく、新規リードの「質」を上げてくれるのもインサイドセールスの仕事なのです。すぐにアポ獲得に動かず、長期視点でナーチャリングをしてくれるインサイドセールスが、商談化率を上げてくれるのです。営業はインサイドセールスが育成してくれた質のよい初回訪問ができて、商談化率もグッと上がるはずです。新規リードが獲得できるようになった今こそ、インサイドセールスチームは営業・マーケティングチームの‘間’に必要な機能なのです。商談化率を上げるポイントにはインサイドセールスにあったのです。
さらにインバウンドマーケティングがあれば商談率が向上する
長期視点で活動するインサイドセールスは、新規リードに対する商談率を向上させてくれます。インサイドセールスが存在して、美味しいリード=質のよい新規リードを増えれば、さらに商談率は上がります。質の良いリードを増やす方法はインバウンドマーケティングです。インバウンドマーケティングとは「問題を解決するために、Googleで検索している見込み顧客に、みなさんの製品・サービスを見つけてもらう」手法です。商談率は5%どころか、30%から50%に高まる究極の新規リード獲得手法なのです。詳しいやり方は左記のインバウンドマーケティング記事をご覧ください。
本記事ではWebマーケティングやウェビナー集客、バーチャル展示会出展やリアルな展示会などの、一般的な新規リード獲得に対して、商談率を向上させていく方法を解説していきました。では前述した1)営業チームの初回訪問が悪いという問題を改善するためにはどうすればいいのでしょう。初回訪問資料の改善や会話力の向上など、3つのポイントがあるのです。次回の記事でご説明いたします。