インサイドセールス

新規営業向けインサイドセールス 4つのやり方 インサイドセールスの内製化のポイントも解説

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テレアポ営業とはいきなりアポ合意に走ろうとするやり方です。テレアポ営業とインサイドセールスは全く違います。インサイドセールスは、いきなりアポ合意ではなく、情報提供 →情報収集 →関係構築 →アポ合意という作業の順番とそれぞれに目的があります。そして社員でインサイドセールスを内製化する方法にも、重要なポイントがあります。新規営業向けのインサイドセールス 4つのやり方について解説します。

新規営業のためのインサイドセールス 4つのやり方と順番とは?

インサイドセールスとは新規営業のために、顧客に電話でアプローチすることです。ただしアポ獲得が最優先の目的にならず、実は優先順位は最後になることが、テレアポ営業とインサイドセールスの違いなのです。

優先順位があるということは、インサイドセールスのやり方には作業の順番があります。様々なインサイドセールスの作業パターンがありますが、私が推奨しているインサイドセールスの作業とその順番は、いきなりアポ合意ではありません。1.情報提供 →2.情報収集 →3.関係構築 →4.アポ合意になります。それでは詳しく、新規営業のためのインサイドセールス 4つのやり方をご説明します

1.情報提供

顧客に有益な情報を提供することを最優先作業にします。例えばサポートが終了するハード・ソフト・インフラ等の保守期限切れについての情報や、税務や会計制度が変わる情報などをお知らせします。「顧客に有益な情報 →今後課題になるかも? →改善するためのセミナー情報&資料送付」のように顧客のために情報提供をして、その後、自社の製品・サービスにつなげていきます。

2.情報収集

顧客が今、何に困っていて、競合他社とはどんな取引をしているのか、電話で知りたいところでしょう。しかし会ったこともないインサイドセールスに、顧客はいきなり社内の重要な情報を教えるわけがありません。情報収集のために電話で聞ける項目は最大でも2つまでと言われています。5つほどヒアリング項目を用意するテレアポ営業がいますが、顧客にとっては尋問になり、そもそもそんなにたくさん答えてくれません。情報収集の作業では答えてくれそうな内容と量にするべきことがポイントです。

例えばIT業界で2つの情報収集に絞ると、「現状、困っている問題点・課題」と「利用している既存システム」になります。情報収集時に顧客が話してくれた課題は対応できているのか?現在のシステムは古いのか?新しいか?を情報収集するということです。

3.関係構築

インサイドセールスは一発勝負のテレアポ営業ではないため、1.情報提供と2.情報収集を何度も繰り返していきます。何度もアプローチするということは、自分の会社名や電話をする自分の名前を覚えてもらえるチャンスがあります。顧客の業務面の悩みを聞いてあげるシーンもあるかもしれません。また電話をしたら顧客から「あー、〇〇会社のAさんね。今日は何かいい情報提供をしてくれるの?」というような会話ができてくるものです。こうなれば、良い関係構築の完成です。インサイドセールスでは売り込まない姿勢を徹底すると、顧客との距離が縮まっていき、関係構築ができていくのです。

4.アポ合意

1.情報提供と2.情報収集と3.関係構築ができたら、ここでやっと顧客が訪問での説明を希望しているか?の確認となります。一回目の電話でアポ獲得できることはあるかもしれませんが、この1.情報提供 →2.情報収集 →3.関係構築 →4.アポ合意の順番を守ることが、長期的な視点で成果につながるインサイドセールスのやり方だと私は確信しています。絶対に「アポ獲得」を前面に出してアポ営業にならないようにしましょう。

これが新規営業のためのインサイドセールスのやり方です。「やり方がわかったのなら、1~4の流れで‘社員’でインサイドセールスを内製化しよう」と営業を集める上司がいます。企業の実力によっては実現可能かもしれませんが、いきなりインサイドセールスの内製化を構築することはかなりハードルが高いでしょう。そこでアウトソーシングと内製化を組み合わせる方法が有効的なのです。どのように構築していくのでしょうか?

今、やるべきインサイドセールスの内製化とは?

1.情報提供→2.情報収集→3.関係構築→4.アポ合意の流れで顧客と会う方法を考えたのは、インサイドセールスを専業で提供しているアウトソーシングベンダーなのです(以下、インサイドセールスベンダー)。トークスクリプトを様々なパターンで考えてくれて、顔の見えない顧客に電話で話すテクニックを持っています。毎日何本も電話をかける担当者の心身の負荷は大変なものなので、担当者を分散させるローテーション制度を組織で展開します。つまり、1週間のうち3日はインサイドセールス業務、2日はリストデータ整理などの社内作業と、業務ローテーションができる組織力を持っているのです。当然、心身のケアを行う専門部署もありますので、「電話をかけ続ける」という厳しい仕事を組織でシェアできるノウハウとスキルがあります。

これほどインサイドセールスは過酷な業務なのです。このようなプロのインサイドセールスチームを、一般企業がいきなり社内構築することは、私はできないと思います。ですがインサイドセールスベンダーに依頼するにしても、毎月のコストがかかってしまい、けっして安くはありません。そこで今、やるべきインサイドセールスとは、アウトソーシングと内製化を組み合わせ、徐々に内製化していくやり方が主流になってきているのです。

最近のインサイドセールスベンダーは、内製化を前提で引き受けてくれます。最初の3ケ月から半年ほどアウトソーシングでインサイドセールスを実行し、やり方やノウハウを内製化に向けて指導してくれ、営業社員だけでインサイドセールスができるように独り立ちさせてくれるのです。コストもずっと払い続けるわけではなく、インサイドセールス内製化実現に向けた構築料も含まれるため、割安感があると言えます。

【インサイドセールスの内製化を目指すフォーメーション】

■①インサイドセールスベンダーが新規顧客へ1次対応(アウトソーシング)

1.情報提供→2.情報収集→3.関係構築→4.アポ合意

■②営業社員が顧客した新規リードを確認し、2次対応(内製化)

5.フォロー対応、又はアポ合意に対しアポ獲得

※①と②を数か月、実施した後に 

■③インサイドセールスチーム構築(営業社員だけで内製化完了)

1.情報提供→2.情報収集→3.関係構築→4.アポ合意→5.フォロー対応、又はアポ合意に対しアポ獲得

新規営業向けインサイドセールスのやり方と、内製化構築のポイント

営業は「ダメなら次へ」と動いていく生き物です。私も営業なので気持ちはよくわかります。ですが「今の顧客へ」ばかりでなく、「顧客はどんな情報を求めていて、いつなら話を聞いてくれるか」の心構えはとても大事です。つまりタイミングです。良いタイミングに前進していくのです。

長期戦のための作戦がインサイドセールスであり、今やるべきインサイドセールスはテレアポ営業ではありません。1年後、2年後を見据えて、見込みを作り上げるぐらいの意識でインサイドセールスの内製化を実行してほしいと思います。

テレアポ営業は「○○業務のご担当者の方はいますか?」と代表電話しか掲載されていないリストに対し新規電話をするため、顧客に迷惑をかけています。そこで現在のインサイドセールスのやり方は、「獲得しているリード」に対してインサイドセールスを実行していく手法が主流になっています。企業は徐々にリード獲得ができるようになってきています。ホームページから顧客に資料ダウンロードをしてもらったり、有料メディアに掲載したホワイトペーパーからのリード獲得、過去のセミナーや展示会参加者などがリード獲得になります。

最近の営業・マーケティングチームはリード獲得ができるようになってきた半面、リードの質がどんどん低下しています。リード獲得すれば、すぐに会ってくれる顧客が減ってきていることが、質が低下している理由と言えるでしょう。「インターネットや広告を中心に顧客自身が取得する情報量が多すぎる」という問題点とも関係していると言えます。

リード獲得はできたが、会ってくれない、前に進まないリードを「滞留リード」と言います。滞留リードであれば、リード獲得時に顧客接点があるため、やるべきインサイドセールスの1.情報提供→2.情報収集→3.関係構築→4.アポ合意の流れで顧客にアプローチできます。そうすれば名指しで顧客に電話ができるので、テレアポ営業のように顧客に迷惑をかけることは減るでしょう。テレアポ営業から脱却できるのです。

ですが「うちにはリードが少ないから、代表電話リストに新規のテレアポをしているのです・・」という声が聞こえてきそうです。そういう事情ならわからなくもない・・と言いたいところですが、テレアポ営業に戻ってはダメです。ならば質の良いリードをホームページからたくさん獲得する方法があります。それがインバウンドマーケティングなのです。次コラムから2回に分けて、「30年で最強の新規営業:インバウンドマーケティング」ついて解説していきます。

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