顧客と接触できない今、ホームページリニューアルを検討している企業が増えています。背景にあるのはウェブサイトを通じて顧客にコンテンツを伝え、製品・サービスの見込みになる新規リードを増やしたいからです。しかしホームページは長年、管理部門が管轄してきました。今こそ、営業が主体になってホームページ時代から、製品ページに変えていかなければなりません。リードを獲得でき問合せを増やしていく手法、インバウンドマーケティングの基本方針から、ウェブサイトリニューアルの方法を解説していきます。
※本ブログの用語定義
顧客・・ウェブサイトに訪れるユーザーや狙うペルソナ、新規リード見込み(サブスクライバー)こと。
製品ページ・・製品・サービスのウェブサイトのこと。ホームページ時代からの脱却を目指す
※注意:弊社はWebウェブサイト制作、ホームページ作成の事業機能は持っていません。様々なホームページ作成やWeb制作会社とインバウンドマーケティングを通じて協業させていただいています。
目次
営業が考えるべきホームページリニューアルの意味とは?その機能と役割は?
顧客と会える機会が減少したため、ウェブサイトで顧客と接触できる機会を増やしていかなければなりません。営業はウェブサイトにコンテンツをたくさんおいて、製品・サービスの良さを伝えたいでしょう。しかし、ほとんどのホームページが、顧客に製品・サービスの良さをウェブコンテンツで伝えることができていません。なぜでしょうか?
【ホームページ時代】
「こんなビジネスをやってますよ」と取り扱っている製品・サービスの情報を掲載する。
「信頼できる会社ですよ」と企業情報や導入事例を掲載する。
「採用募集はしてますよ」と採用情報を掲載する。
ホームページの管轄部門は管理部門(管理部・広報部等)が多いため、営業部門や人事部門は、管理部門の‘伝え方ややり方’でコンテンツを掲載していくしかありません。管理部門主導のため、管理中心の制約やルールが多く、マーケティング施策の追加時、ウェブコンテンツ変更には時間がかかります。よってコンテンツ追加や修正は少なく、ホームページの更新や活性化はできていません。
このような状態を私は「ホームページ時代」と呼んでいます。会社と事業の情報を掲載して、「信頼」を伝えておけばよかった時代のやり方です。会社名や製品・サービス名を顧客は知っているので、ダイレクトに検索しホームページの訪れる流れが、ホームページ時代なのです。「会社や製品の信頼を伝える」という意味では、目的は達成しています。
今の時代は「信頼を伝える前」にやることがあります。それは「製品・サービスを知らない顧客に、検索エンジンから見つけてもらう」ことが大切です。つまり、次のようになるべきです。
【コーポレートページ】
「こんなイメージの会社ですよ」と会社の取組みや企業イメージをブランディングし、発信していく(上場企業であれば、投資家向けへのIR情報の発信)
「こんなに働きやすい会社ですよ」と社員の働き方を人事から伝え、採用メッセージを発信していく。
※コーポレートページと採用ページは本記事のメインテーマではないため詳しい説明は割愛します。
【製品・サービスページ】 ※以下、製品ページ又はウェブサイト
「こんな課題を解決できる製品・サービスですよ」と、新規顧客に対し、特長や利用シーン、導入効果を具体的に伝えていく
つまりホームページ型だと、会社情報、採用情報、製品情報のコンテンツを「すべてかたまり」で顧客に伝えていくしかありません。パソコンやスマホ、インターネットから顧客はたくさんの情報を収集し、学び、比較検討していきます。もうホームページの役割では、顧客に自社のコンテンツを伝えられなくなってきているのです。だから、ホームページ時代から、製品ページ時代に入っているのです。そして、ホームページから、製品ページへリニューアルしようとしている企業が今、増えているのです。製品ページリニューアルは管理部ではなく、「顧客を知っている営業」が考えていかなければ、意味がありません。ではどんなポイントに注意して、制作や構築をしていけばいいのでしょう?
【製品ページに求められる機能と役割】
■基本方針
インバウンドマーケティングに対応したウェブサイトで、リード獲得と問合せを増やす
■ウェブサイトの基本機能と役割
製品ページ TOP
特長 →顧客が迷わない、伝わる製品キャッチと3つの特長
機能 →製品・サービスでできること
利用シーン →顧客に想像してもらいやすい活用シーンや導入効果
導入事例 → とにかくたくさんの事例がある(企業ロゴ掲載)
資料ダウンロード →学べるダウンロード資料を顧客に届ける
ブログ →ページに訪れてもらうためのブログを始める
■インバウンドマーケティングに対応するための要素とサブ機能
CTA(コール・トゥ・アクション) → CTAボタンがリードと問合せを増やすカギ
コーポレートページに対し、製品ページはSEOの観点からサブドメインで構築する
サブドメイン → Google検索エンジンのアルゴリズムに対応する
「顧客を中心に考えられたホームページリニューアル」「リードと問合せを増やすことができる製品ページを営業主体で考える」この2つの意味とポイントを抑えて、ウェブサイトを作成・構築していきませんか?
アウトバウンド型の営業から、顧客が訪れてくれるWebサイトへ変革する方法
営業部門は新規リードが欲しい。とにかくBtoBはリードが命です。しかし営業部門のリード獲得の発想はどうしてもアウトバウンド型になってしまいます。展示会に出展し名刺を集める、セミナー・ウェビナーで集客し新規リードを集める、DM(ダイレクトメール)を郵送し、インサイドセールスと称しテレアポ営業でアポを獲得しようとする・・、このようなリード獲得手法がアウトバウンドマーケティングです。完全な狩猟民族です(笑)
これはこれで必要なのですが、ホームページ時代から脱却し、製品ページへのリニューアルを成功させるためポイントは、アウトバウンド型ではありません。顧客が自ら訪れてくれるWebサイトにしていかなければなりません。つまりインバウンド型を目指していくのです。ホームページリニューアルの基本方針を「インバウンドマーケティングに対応したWebサイトにする」としたのも、顧客から自社へ訪れてもらうためです。しかも新規の顧客にきてもらうのです。
しかし、新規の顧客にWebサイトまで来てもらうためのポイントは何なのでしょう?このポイントが営業部門だけではわからないので、営業はついついアウトバウンド型に走ってしまうのです。ここでマーケティング部門、マーケティングのスキルが必要になってきます。
問合せが増えるインバウンドマーケティング型の企業になろう
企業によっては、マーケティングチームがない会社もまだまだあると感じています。営業部門がマーケティング要素を入れながら、兼任しているチームはたくさんあります。マーケティング部門があり、マーケティングスキルを持った専任がいればとてもよいですが、「営業を理解している」マーケティング担当はなかなか存在しません。マーケティングスキルは組織に必要であり、営業が中心になってマーケティングチームと連携できていくことがとても重要です。
「顧客からウェブサイトに訪れてもらう」ためにはどうすればいいのでしょう?Web広告・ネット広告に頼り新規流入を増やすやり方があります。広告は「製品を知らない顧客が認知してくれる」ので、顧客からウェブサイトに訪れてもらうことができます。しかし、お金がかかります。検索連動のリスティング広告やDSP広告は費用がかかるわりには、成果には結びつきにくいと思います。「コストを抑えて、質のよいリードを獲得できる。問合せも増える」こんなマーケティング手法はないのでしょうか?
例えば、Googleの検索エンジンに上位表示されば、顧客からウェブサイトに訪れてもらえないでしょうか?顧客の業務や現場に問題が発生すれば、顧客はまずGoogleで検索し、解決方法を探します。今の時代はメーカーや販売店にまず電話して相談はしません。まずGoogleで検索して自分でヒントを探すのです。
その時に自社の製品・サービスが上位表示されたら、ウェブサイトに顧客は訪れてくれるでしょう。「そのためには、SEO対策ってやつがいるんでしょ?SEOは難しくてよくわかりません」という声が聞こえてきそうです。SEOを理解することは必要です。しかし「検索エンジンで上位表示させる」ためのテクニックは、今はとてもシンプルなルールになっているので簡単なのです。
顧客の問題点をキーワード入力し、そのキーワードに関する記事を上位表示させれば、顧客からウェブサイトに訪れてくれる確率が上がります。
検索エンジンで自然検索(オーガニック検索)した順位とクリックしてくれる率
1位:20%
2位:15%
3位:10%
10位以内が1ページに掲載されるので目標にしたい
高い目標ですがこのような結果を目指し、取り組んでみませんか?そして上位表示された記事は1つや2つではダメです。50個や100個以上を目指していくのです。
顧客の問題点をきっかけにさせてもらう手法:インバウンドマーケティングはこのような結果を出せるマーケティング手法です。ウェブサイトリニューアルの基本方針に据えたインバウンドマーケティングを構築し、新規リードが獲得でき、問合せが増える製品ページにしていきましょう。
【インバウンドマーケティングを構築するために必要な機能と取組み】
顧客が迷わない製品キャッチで伝える
ブログを始める
学べるダウンロード資料を顧客に届ける
CTAボタンが問合せを増やす ※Google(グーグル)検索エンジンのアルゴリズムに対応する
ホームページリニューアルの進め方と狙う効果・KPI
次のブログから、このようなインバウンドマーケティングを構築するための手法をご紹介していきます。営業が考え、営業部門が手動で進めていくホームページリニューアルと、リードが獲得できるインバウンドマーケティング構築を目標に、一緒に考えていきましょう!
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