Cookie(クッキー)

Cookie(クッキー)がなくなる日のマーケティングとは?Facebook(フェイスブック)とInstagram(インスタグラム)のターゲティング広告の影響 Vol.4

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Cookie(クッキー)がなくなる日が迫っています。Cookieには、ファーストパーティCookieとサードパーティCookieがありますが、基本的にどんな役割があるのでしょう? Googleリスティング広告(検索連動型広告)を利用しているユーザーは多いですが、Cookieがなくなる日にどのようにかわっていくのか?マーケティング視点で解説していきたいと思います。

Cookie(クッキー)規制とは?その背景がすぐにわかる

Cookieとは、Webサイトを見たときにみなさんを特定するために発行される情報です。(以下、ユーザー:個人情報は特定されませんのでご安心を)そしてCookieには2種類あります。

1stパーティクッキー(以下、ファーストパーティCookie)→単一のWebサイトでしか使えない
3stパーティクッキー(以下、サードパーティCookie)→複数のWebサイトで使える

Cookie規制とは何でしょう?EUではGDPR(General Data Protection Regulation:EU一般データ保護規則)、米国カリフォルニア州ではCCPA(California Consumer Privacy Act:カリフォルニア州消費者プライバシー法)が中心に、プライバシー保護が広がっていっています。

GDPR もCCPA もCookieを第三者提供する場合には、「提供先が個人データとして取得することについて、本人の同意が得られていること」と記載されています。これがCookie規制です。GAFA(Google社、Amazon社、Facebook社、アップル社の略)の巨大ITプラットフォーマーに対し、寡占が強まることを警戒していることも、Cookie規制の対応の理由です。

Cookieは2種類あると言いましたが、ファーストパーティCookieは問題がありませんし、Cookie規制の対象ではありません。なぜ問題がないかというと、Facebookのようなプラットフォーマーにユーザー自身が会員登録を行い、Cookie利用を同意しています。Facebookは自分達でCookieを集め、ユーザーが利用するクッキーはFacebookの所有物であるファーストパーティCookieだけです。つまり、ログインを簡素化したり、以前見た記事を教えてくれたり、単一のWebサイトでしか使えないファーストパーティCookieの便利な機能で利用できるわけです。

問題はサードパーティCookieです。サードパーティCookieはなぜ問題かというと、複数のWebサイトをまたがった使用ができるため、複数のWebサイトを横断し、ユーザーがWebサイトを見た閲覧表を履歴として追跡(トラッキング)できるからです。追跡型広告に利用されると、ユーザーに興味のありそうなWeb広告が何度も表示されてしまい、「個人のプライバシーが保護されていない。気持ち悪い」と感じる人が増えているのです。「追跡型広告で良い商品を発見できた!」というWeb広告の役割を果たすこともあるかもしれませんが、最近のプライバシー保護の観点から、Cookie規制となっています。

そしてGoogle社のChrome(クローム)ブラウザが、Cookieのサポートを2022年から終了すると発表しました。アップル社のiphone(アイフォン)のiosも、アプリの追跡許可をする場合、ユーザーに同意を求める仕様に変わりました。このような背景や対応から、サードパーティCookieはなくなっていきます。もっと詳しく知りたい方は、「Cookie(クッキー)がなくなる日のマーケティングとは?廃止される理由とCookieの基本を解説 Vol.1」を、後ほどご覧ください。

Facebook(フェイスブック)広告のターゲットとCookie対応

広告とは、製品・サービスの認知やイメージを上げるために宣伝活動、ブランドを築き上げていくマーケティングの重要な役割を担っています。広告の種類には大きく2種類あります。

マス広告・・テレビCM、交通広告、新聞雑誌
ネット広告・・メディアやプラットフォーマーに掲載するWeb広告 

本ブログではFacebookのネット広告を中心に説明していきますが、Cookie対応の足取りがやや重いのがFacebook社です。Google社やアップル社より明らかに対応が遅い背景には、事業収益の大半をネット広告に頼っているため、簡単にCookie廃止とは言えない現状があるのはないでしょうか?

Facebookのユーザー数は現在、世界27.4億人、日本2,600万人が利用している巨大SNSです。同じグループのInstagramは日本3,300万人が利用しており、日本ではFacebook利用ユーザー数を抜いています。私も便利に利用させてもらっているSNSで、ビジネスの活性化や友人とつながりを広げてくれていて、とても有難く感じています。

GoogleはファーストパーティCookieだけを使用していますが(詳しくは本ブログ:Vol.3をご覧ください)、FacebookピクセルはファーストパーティCookieとサードパーティCookieの2種類を使っていることがポイントです。2種類を使うことがデフォルト設定になっており、Facebook上でリーチする顧客を増やし、測定やレポートの正確性を高めるためなのです。

Facebookのオーディエンスの種類は「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」の3つがあり、「利用者層」「趣味・関心」「行動」を中心に細かくターゲティング広告を出したいユーザーを絞りこむことができます。コアオーディエンスは行動で設定するやり方です(地域、年齢、性別、学歴、職歴、興味・関心、デバイスやアプリ利用状況等)。

類似オーディエンスはFacebookページにいいね!を押しているユーザーに類似した情報です。ターゲット広告先を趣味趣向で絞り込める属性を持っているのは、Facebook広告の強みです。だからFacebook広告は類似オーディエンスが強力であり、Googleよりも高い精度と言われています。

ここまではFacebookピクセルはファーストパーティCookieを使っています(サードパーティCookieも使っているかも?しれませんね) しかしGoogleのようにファーストパーティCookieだけを使用していない最大の理由が次のオーディエンス機能です。

カスタムオーディエンスは、自社の顧客データ(メールアドレス、電話番号、FacebookユーザーID、モバイル広告主ID)とFacebookのユーザーデータをマッチングさせたオーディエンスができます。これは自社が保有している顧客データなので問題はないと言えますが、自社のWebサイトの訪問者情報:Cookieをマッチングできます。つまり追跡できるのです。この時にFacebook広告はサードパーティCookieを使っています。

自社のWebサイトに一度は訪れたことのあるユーザーに対し、Cookie情報を使用し、リターゲティング広告(以下、リタゲ広告)やリマーケティングをやりたいのは当然の思考であり、マーケティング手法の基本です。みなさんも一度は訪れたことのあるWebサイトのFacebook広告が、Facebookの最初の記事の次に表示されたことがあるはずです。あれが、リタゲ広告と呼ばれている手法です。実はFacebook広告のリタゲはコストも安く、自社のWebサイトに再流入する精度が高いため、多くの企業が使っているのです。広告効率の高いサービスなのです。

このようにカスタムオーディエンスのFacebookリタゲ広告にサードパーティCookieを使っているために、Facebook社はCookie制限に消極的な企業と見られています。Facebook社もサードパーティCookieに変わる機能を開発していると思われますが、ユーザーが使うブラウザでCookieが使用できなくなる以上は、Facebookリタゲ広告のしくみを変更しなければならないでしょう。

Instagram(インスタグラム)広告のCookieの影響は?Facebook広告との違いは?

インスタもFacebookと同じプラットフォームを使っているので、オーディエンスの種類「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」は同じです。ファーストパーティCookieとサードパーティCookieの2種類を使っていることも同じですので、Facebook広告とサードパーティCookieの問題も似たような影響となります。

しかしFacebook広告はBtoB(ビジネストゥビジネス)向けの広告が多いですが、InstagramはBtoC(ビジネストゥコンシューマ)向けの広告が多いことが大きな違いです。コンシューマ、個人の消費者向けの製品・サービスを扱っている企業が広告を出すため、個人のスマホから取得できたサードパーティCookieはFacebookより圧倒的に多いでしょう。Instagram広告はカスタムオーディエンスを使い、サードパーティCookieでユーザーに広告を通じて接触できなくなる影響は大きく、Facebook広告との違いと言えるでしょう。

Cookieがなくなる日のマーケティングとは?自社の力でリードを獲得していく時代へ

Facebook広告の類似オーディエンス「Facebookページにいいね!を押しているユーザー」に近い趣味や趣向を持っている人にリーチできるのは、Facebook広告の強みです。しかも世界27.4億人、日本2,600万人が利用、Instagramは日本3,300万人が利用している巨大SNSプラットフォームは凄いマーケティング手法です。しかし、Cookie規制に若干消極的なFacebook社の姿勢や、サードパーティCookieが使えなくなったときのリタゲ広告ができないことなどを、利用顧客がどう判断するかは、これからのポイントだと思います。

「Cookieがなくなる日」が来ても、FacebooとInstagramは、 Googleと同じように圧倒的な存在感を残すプラットフォーマーです。ですがGoogleと同じようにリタゲ広告を利用していることをデメリットと考える会社には影響があると言えます。

ネット広告は自社の製品・サービスを知ってもらい、新規リードを獲得するマーケティング手法としては確固たるプロモーションです。ネット広告を否定するつもりはありませんが、「自分でリードを獲得していく時代」がこれから加速していくのではないでしょうか。自社で新規リードを獲得し、自社でリマーケティングしていけば、リタゲ広告は不要となります。そんなマーケティングを目指していくべきだと弊社は考えています。

【Cookieが関係してくる主なマーケティング手法】
DSP広告(ターゲティング広告)
Googleリスティング広告
Facebook広告、Instagram広告
リターゲティング広告(リタゲ広告)
MA(マーケティング・オートメーション)
インバウンドマーケティング

上記のようなマーケティング手法とCookieの関係はどうなるのでしょうか?次号、Vol.5ではCookieの影響が最もあると思われるリターゲティング広告(リタゲ広告)について深掘りして説明していきます。

※本記事のCookieとは、サードパーティCookieを指します。詳しくは本ブログ「Cookie(クッキー)がなくなる日のマーケティングとは?Vol.1 なぜ廃止されるのか、Cookieの基本とポイントを解説」をご覧ください。

※Webサイトにより「より良いサービス提供のためにクッキーを利用しています。同意をお願いします・・」と事前にユーザーの同意を得て、Cookie(クッキー)を利用している企業があります。本記事では「事前同意型利用」「同意なし型利用」「Cookieを利用していない」Webサイトは大別せず、一般論としてCookie利用の今後について解説していますので、ご了承ください。

※本記事は2021年5月7日の情報を基に作成しています。Cookie(クッキー)に関する詳しいお問い合わせは、各サービスベンダーのサイトからお問い合わせいただき、確認ください。

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