ウェビナー 展示会

2023年いよいよ展示会はマーケティング・営業に使えるの?展望と予測

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展示会は確実に新規リードが獲得できる施策です。しかし2020年から3年間、コロナ禍で展示会の集客数は逆風でした。2023年の展示会はマーケティング・営業の施策に使えるのでしょうか?そこで2019年までの良い時の展示会を振り返り、2020年から2022年までの展示会の効果、これからの展示会のメリットとデメリットを整理しながら、2023年展示会の展望と予測をしていきます。

2022年までの展示会の効果

2020年春からコロナ禍に入り、リアル展示会の出展が続々と中止されました。そこで登場してきたのがバーチャル展示会です。バーチャル展示会は最初こそ斬新さから注目されましたが、参加ユーザーの使い勝手の悪さや情報量のリアル感のなさからは集客は減ってきました。バーチャル展示会場にはほぼ出展企業の担当者しかおらず、「今日は出展企業同士でバーチャル名刺交換をしただけでした」という日もありました。集客できなければ新規リード獲得はできません。よって、出展企業はバーチャル展示会に出展しなくなりました。こうしてバーチャル展示会は2022年から下火になっていたったのです。

本記事でバーチャル展示会ではなく、リアル展示会(以下、展示会)について、マーケティング・営業の視点から見た、これまでの振返りとこれからの展望を解説していきます。2019年以前の
展示会は活況でした。IT業界でご紹介すると、過去の展示会で集客できたBEST3は以下の通りです。

【過去、集客できた展示会】

1位 AI・RPA
2位 働き方改革
3位 クラウド 

働き方改革とクラウドのテーマの展示会は息が長く集客できて、新規リードが獲得できました。しかしなんといっても、過去、最も人を集めたのが2018年のAI・RPAです。「AI・RPAのブースです!」というだけで名刺が集まり、他のテーマのブースもAI・RPAのおかげで集客できました。私のAI・RPA展示会では3日間で過去最高記録の6,000枚超えの名刺が集まりました。

私の知り合いの会社では3ブース出展して3万枚という驚異的な名刺数を集めた会社もありました。3日間の全体集客数は7万人から10万人ぐらいですので、相当な数であることがわかります。展示会出展(広さ2コマ以上)会社の平均枚数で3,000枚ぐらいというところでしょう。

本記事では2018年の展示会の集客数の指数を100とすることにします。そうすると2022年の展示会の集客数は50~60ぐらいと言われています。2022年は少しずつ人が動き出しているものの、展示会は2019年以前の量には戻っていません。コロナの第〇波に展示会開催日が重なってしまうと、50以下になることもありました。

展示会の集客数が悪くても、開催会社は出展料を下げてくれるわけではありません。もともと量で勝負する施策ですので「新規リードの獲得数が悪い」「しかも出展コストは変わらない」という2つの問題はマーケティング・営業チームに厳しくのしかかっていました。これが2022年の展示会の現実であり、正直な効果なのです。

これからの展示会のメリット

展示会の過去の良い時、悪い時を振り返っても、参考にはなりますが新しい発想は生み出されません。そこで2023年以降、これからの展示会について考えていきましょう。まずこれからの展示会のメリットを整理してみます。

【これからの展示会のメリット】

  • 量を重視した新規リードが集まる
  • 新しい製品・サービスを認知してもらえる
  • 3日間でたくさんの新規商談ができ、商談化や案件化が増える
  • 「やっぱりリアルがいい」とマーケティング・営業チームの士気があがる
  • リアルな情報収集に飢えていた人がしっかりと見てくれる

これからの展示会のメリットは基本的にこれまでとは変わりません。「やっぱりリアルがいい」とマーケティング・営業チームが感じ、チームワーク向上やの士気は上がるはずです。「チームで盛り上がる」という効果は展示会の基本ですが、リモートワークが続いてきた3年間の重みがあるため、かなりのメリットになるかもしれませんね。

しかし、2023年展示会の最大のメリットはなんといっても「リアルな情報収集に飢えていた人がしっかりと見てくれる」ということです。

ウェビナー、Web広告、Googleで検索した結果などのWebから入ってくる情報は、基本的に間違いではありません。しかし臨場感がなかったり、良い情報を見つけられなかったりとWebからの情報収集には限界があります。2019年以前は、Webの臨場感のなさをリアルな展示会やセミナーでカバーし、企業担当者はWebとリアルの双方で会社にとって有益な情報収集をしていたのです。

それが約3年間、ほぼできませんでした。2022年のワールドカップ カタール大会を見てわかるように世界はアフターコロナのスタートを切っています。日本も2023年はアフターコロナに入る年であり、一気に人が動き出します。ビジネスの世界でも、3年間、リアルな情報に飢えていた企業担当者が展示会に来場してくれるのはないでしょうか?これはこれからの展示会の大きなメリットなのです。

これからの展示会のデメリット

これからの展示会にはメリットがあります、デメリットも当然あります。これからの展示会のデメリットも整理してみましょう。

【これからの展示会のデメリット】

  • 新規リードの質が悪い
  • 展示会の集客数は良い時に比べれば悪い
  • 準備や運営に人やコストがかかる

これからの展示会のデメリットも、これまでの展示会のデメリットとは大きく変わりません。展示会の新規リードは「役職無しの人」が約50%~60%を占めます。そして、たまたま通りがかりノベルティとの交換で名刺を置いていった人も数多くいるため、質が悪いと言われています。またWebマーケティングの施策に比べれば、展示会の準備や運営には人・時間・費用と意外に手間がかかります。

しかし、なんといってもこれからの展示会のデメリットは、集客数が良い時に比べれば、2023年も悪い状況が続くことです。良い時の展示会の集客数の指数を100とすると、2023年の展示会の集客数は60~70前後ではないでしょうか?2022年に比べれば指数は10~20ポイントほど上昇するはずですが、ゼロコロナを解除した中国からのコロナ再流行のリスクが2023年の前半はあるかもしれません。一方でコロナが感染法上の分類が五類に変更されば、インフルエンザのような普通の風邪と同じ扱いになり、展示会への参加がしやすくなるかもしれません。まだまだ展示会出展にはリスクもあれば、追い風も吹くかもしれない状態なのです。

2023年の展示会 マーケティング・営業から見た答え

Webマーケティング、メディア、展示会、この3つがマーケティング・営業の三大施策と言われています。展示会はプロモーション3強のひとつですので、マーケティング・営業チームとしては、集客が戻ってくるならば、2023年には積極的に出展したいところでしょう。

2019年以前の展示会の集客数の指数を100とすると、2023年の展示会の集客数は60~70前後と予測しています。「良い時の70」まで回復しているという見方もできるわけで、「以前の半分以下」と言われていた2020年から2022年に比べれば、合格点とも言えます。

2023年の予測として確実に言えるのは「展示会はあの頃には戻らない」ということです。AIやRPA、働き方改革やクラウドのような絶対的なテーマがないのも理由のひとつです。しかし「あの頃には戻らない」最大の理由は、企業がバーチャルとリアルのハイブリッド化の働き方を手にしてしまったからです。リアルのみで働いていた2019年以前から、リモートワークやウェビナーを代表とする‘バーチャルな働き方の効率の良さ’を知ってしまいました。

「展示会でリアルな情報収集もしたいけど、わざわざ出向くのも効率が悪いしな・・」という想いは企業担当者の心の中にはあります。コロナが完全に終息し、平時の状態に戻ったとしても、展示会は「良い時の80」ぐらいで、それ以上は上向かないのではないかと感じています。

つまり、「展示会は良い時に70でも上出来。完全に戻っても80」と割り切って考えるならば、2023年の展示会は「良い時の70」でも十分とも言えます。これがマーケティング・営業チームから見た2023年の展示会の展望と予測、そして答えになります。2023年、いよいよ展示会はマーケティング・営業に使えると思います。

大事なことはマーケティング・営業の施策はハイブリッド化した顧客の働き方に対応したものを考えなければならないでしょう。顧客の働き方に対応したWebマーケティング、メディア、展示会の施策の工夫とコストの配分を考えていきましょう。

まとめ

「2023年いよいよ展示会はマーケティング・営業に使えるの?展望と予測」をズバリ予測し、答えを出してみました。当たっているかもしれませんし、当たっていないかもしれません。

展示会は質の悪い名刺を集め、量でカバーする施策です。質の良いリードは少なくとも、集客数で勝負する新規リード獲得手法です。集客数は多いに越したことはないですが、2023年の展示会が「良い時の70」だとしても、平時に戻ったMAXが「良い時の80」だと思えばと、これはこれでいいのかもしれません。

BtoBのマーケティング・営業では新規リードは命です。新規リード獲得のための2023年の大事なポイントは、「顧客の働き方に対応した施策を考える」ということです。展示会出展一辺倒のリアルな施策だけではダメです。Webマーケティングやメディア掲載だけのバーチャルな施策だけでもダメです。顧客のバーチャルとリアルのハイブリッド化の働き方の効率性に対応できるバランスと配分で、マーケティング・営業施策を考えていきましょう。2023年もマーケティング・営業チームを応援できる記事をどんどん書いていきます!ぜひ、毎週ご覧いただき、参考にしてください。

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