リファラルとリファーラルという呼び方がありますが、この違いや意味はどのような内容なのでしょうか? そして、リファラル営業とリファーラルマーケティングという手法があります。具体的にどんな風に実践していけばいいのでしょうか? そこで、リファーラルマーケティングの3つの方法とリファラル営業の3つのポイントを詳しく解説していきます。
目次
リファラル・リファーラルとは?意味を理解しよう
リファラルはリファーラルとも呼ばれ、英語ではreferralと書きます。リファラルもリファーラルも発音が違うだけで同じものです。リファラル・リファーラルとは、紹介する、推薦するという意味です。つまり、リファラルとはビジネスでは最も質が良く、受注や成約の可能性の高い‘製品や商品を紹介する’という行為のことです。どんな企業でも、顧客に製品や商品をどんどん紹介してもらい売上を向上させたいですよね。
リファラル・リファーラルをビジネスで活用するのは企業の命題です。ただ「紹介をください」と言っているだけではリファラル・リファーラルは成立しません。リファラル・リファーラルを企業の仕組みに入れるための手法をいくつか紹介いたします。
リファラル・リファーラルをマーケティング手法に入れることをリファーラルマーケティングと言います。リファーラルマーケティングとは、既存顧客が友人や家族など親しい人に製品や商品を紹介する施策や仕掛けを用意することです。紹介マーケティングとも呼ばれます。
リファラル・リファーラルを営業手法に入れることをリファラル営業と言います。リファラル営業とは、既存顧客が知り合いの会社の人に、製品や商品を紹介してもらう営業活動のことです。紹介営業とも呼ばれます。紹介営業のコツの詳しい内容については、下記記事をご覧ください。
リファラル・リファーラルの双方の呼び方がありますが、マーケティングはリファーラルマーケティング、営業はリファラル営業が主流ですので、本記事ではこのように定義して解説していきます。
ちなみに中途入社社員を社員の知り合いから紹介してもらう手法をリファラル採用と言いますが、こちらはリファラルが主流のようです。では、リファーラルマーケティングとリファラル営業について詳しくご紹介していきます。
リファーラルマーケティング 3つの方法
リファーラルマーケティングは、紹介や推薦をもらうための施策や仕掛けを作ることです。ウェブマーケティングでリファーラルマーケティングを実践していくケースが多いでしょう。製品や商品を紹介してもらうために、口コミレビューによるインセンティブや紹介キャンペーン、紹介プログラムの施策を打つケースが一般的です。
しかし、一般的なリファーラルマーケティングは、‘すぐに製品や商品に直結する施策’にいきがちです。これがよくありません。なぜなら、既存顧客や見込み顧客はそう簡単には紹介はくれないからです。
ちゃんと信用できるサイトであり企業であること、納得できる製品・商品であり、腹落ちできる機能やサービスがあることをまず理解してから、ユーザーは紹介という行為に動きだします。そのためのリファーラルマーケティング、3つの方法をご紹介いたします。
まずはためになるコンテンツを提供する
今の既存顧客や見込み顧客の目は肥えています。私は「プロ化している」と言っていますが、レビューインセンティブや紹介キャンペーンにすぐにはノってきません。理由は、興味や関心のある製品・商品のサイトが自分のためになるものなのか? を慎重に見極めているからです。では、この見極めラインを越えるためには、どうすればいいのでしょう?
まずは既存顧客や見込み顧客のためになるコンテンツを提供することが重要です。ためになるコンテンツとは、製品・商品で問題点を解決できる内容のブログやダウンロード資料が基本です。もっと深く読み込めるユーザー事例が載ったレポートやコラムも効果的です。
まずはコンテンツファーストで、見極めラインを越えましょう。既存顧客や見込み顧客が「あのサイトのコンテンツはためになるから、いいよ!」と、サイトコンテンツのリファーラルがもらえます。
理解を深めるためのイベントを実施する
ためになるコンテンツだけでは、製品・商品について読み取れない部分は必ずあります。しかし、まだ営業に訪問説明してもらう段階でもないケースには、理解を深めるためのイベントが有効です。
イベントはセミナーが基本です。会社をあげて開催する●●DAYのようなイベント、学術寄りで学びをテーマにする●●フォーラムも良いでしょう。「あの会社のイベントはためになるから、参加してみたら?」と社員同士の紹介や知り合いの紹介による、リファーラルが増えていくと理想的です。私の経験値ではイベント参加者の30%がリファーラルなると、かなりの人気イベントになり気楽に参加できて、製品・商品の理解を深めることができます。
ユーザー会やコミュニティマーケティングもイベントとしては、リファーラルが期待できます。懇親会付きで営業・マーケティングチームが主催して、紹介を増やしましょう。
ユーザーが納得できる良い製品・商品であることを愚直に示す
製品・商品で問題点が解決できることをコンテンツで学び、イベントで製品・商品の理解を深めたとしても、既存顧客や見込み顧客は本当に納得できる良い製品・商品なのか? ということを最後に知りたがっています。このポイントが旗落ちしたら、「営業に説明してほしい」となります。
このポイントをクリアするためには、自社の製品・商品が良いものであることをサイトで愚直に示すしかありません。機能やサービスの詳しい説明はもちろん、導入事例やユースケースでわかりやすく説明しましょう。ここで大事な点は「自社のメリット」ではなく、「あなたのメリット」を示すことです。
徹底して製品・商品を顧客視点で説明することで、既存顧客はリファーラルをくれます。そして、見込み顧客は知り合いの既存顧客に紹介の依頼をしたり、問合せをしたりします。
このようなリファーラルマーケティングの3つの方法を軸に据えて、既存顧客や見込み顧客の信頼を勝ち取り、紹介をもらってみてはどうでしょうか? この3つの方法が根づいた後に、口コミレビューによるインセンティブ、紹介キャンペーンや紹介プログラムの施策を併用していくと効果的です。
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リファラル営業の3つのポイント
リファーラルマーケティングにより、マーケティング施策からの紹介を取れれば、営業も楽になります。なぜなら、既存顧客は紹介をくれたり、見込み顧客は問合せをしてくれたりするからです。
しかし、営業自身も紹介をもらうために動けば、企業の業績にも営業個人の数字にも貢献できます。この活動がリファラル営業です。リファラル営業の3つのポイントをご紹介いたします。
紹介してほしい企業をアタマに入れて、行動する
既存顧客も数多くの企業と取引をしています。ホームページや企業情報データベースを見れば、掲載されています。そして、営業自身も新規開拓したいターゲティング企業があります。つまり、既存顧客の取引先と、営業の新規開拓ターゲット企業を常にアタマに入れて、紹介してもらうための行動をしてみましょう。
この方法は簡単そうで意外に難しいと私は感じています。なぜなら、既存顧客の取引先も営業の新規開拓ターゲット企業も覚えなければならないからです。しかも、常に紹介をもらえるシーンに出会えるわけではないため、せっかく覚えても忘れがちになります。つまり、しっかりと、リファラルしてもらえる準備をしておくことが大事なのです。
既存顧客と信頼関係を結んでおく
既存顧客に「取引先を紹介してください」と営業が言ってみても、「(いやいや、営業のあなたを信頼しているわけではないので・・)、特に紹介できる会社はないですね」と発言する人がいます。自分の知り合いを、信頼できる営業と会社に紹介したいのは人の真理ですよね。
これを解決するために、営業と既存顧客で信頼関係を築くしかありません。約束を守る対応を続け、既存顧客の声を聞き、御用聞き営業ではなく提案をすることを継続すれば、信頼関係は築けます。そして、既存顧客に営業は‘好き’になってもらいましょう。‘好き’はリファラルの土台になります。
リファラルのタイミングを逃さない
紹介をしてもらえるかも? というシーンは突然やってきます。既存顧客との雑談中や懇親会中など、営業が気を許している時こそ、紹介がもらえる場面によく出会います。なぜか、「紹介をください!」というモ-ドでないときにリファラル営業のタイミングは、やってくるのです。
雑談中で気が緩んでいても、懇親会中でお酒に酔っていても、リファラル営業の準備をしてきた企業名の名前が出たら、「その方をぜひ紹介してください」の間髪入れず、お願いしましょう。リファラル営業は、そのタイミングにズバリ言うことが意外に重要なのです。
このような方法やポイントを押さえながら、営業とマーケティングチームはリファラル営業とリファーラルマーケティングを実践してみましょう。うまく仕組みにできて実行できれば、かなり高い成果が期待できると思います。
まとめ
「リファラル営業とリファーラルマーケティングを実践しよう」と題して、ご紹介してまいりました。リファラルとリファーラルは呼び方の違いだけで、「紹介する・推薦する」の意味は同じでしたが、リファーラルマーケティングとリファラル営業は、それぞれ、定着している呼称がありましたので注意しましょう。
そして、リファーラルマーケティングの3つの方法、リファラル営業の3つのポイントを説明してまいりました。
リファーラルマーケティングは、安易に口コミレビューによるインセンティブや紹介キャンペーンに走ってはいけません。まずは既存顧客や見込み顧客のためになるコンテンツを提供し、有益はイベントで理解を深めてもらう、良い製品・商品であることを愚直に示していきましょう。そうすることで、リファーラル=紹介がもらえる土台が作れます。
リファラル営業は紹介してほしい企業をアタマに入れて、行動し、既存顧客と信頼関係を築き、
タイミングを逃さないようにしましょう。リファラルがさらに良いリファラルを生むと、良い連鎖がどんどんおきてきます。
既存顧客は知り合いに良い製品・商品を紹介して、喜んで欲しいと思っています。すると、既存顧客も知り合いから感謝されます。営業も確立の高い商談を紹介してもらえ、案件化や受注につながる良い連鎖になります。みなさんも知り合いに紹介をもらったケースがあると思います。
良い紹介、良いリファラルだった時を思い出しながら、リファーラルマーケティングとリファラル営業を実践してみましょう!
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