習慣と習慣化という言葉があります。マインドセットという言葉も組織で浸透していますが、どんな意味なのでしょう? 本記事では習慣化ができない人とできる人の3つの特徴を整理しながら、習慣化のコツを解説していきます。2つの用語を組み合わせた「習慣化マインドセット」で自分自身を変えて、ビジネスで活用する方法を学んでみましょう。最後におまけ:ダイエットの習慣化もご紹介します。
目次
習慣化とは?
習慣とは無意識に繰り返し行動していることです。プライベートでは「朝起きる」「ご飯を食べる」「寝る」が代表的な動きです。
習慣化とは無意識ではなく意思を持って、自分が良いと思った行動を繰り返し行うことです。「自分が良いと思った行動」とはプライベートでは「健康に良い」、ビジネスでは「成長するため」「結果を出すため」が代表的な動きです。
習慣と習慣化では意味も目的も大きく違います。例えば、プライベートでの違いをご紹介しましょう。
- 朝、歯を磨く →答えは習慣 理由:朝、ボーとしているが磨いているから
- 毎日2回、歯をしっかり磨く →答えは習慣化 理由:虫歯にならない健康な歯を保ちたいから
- 夜、眠くなると寝る →答えは習慣 理由:時間は決めず、夜に眠くなると寝るから
- スマホを見ずに23:30には寝る →答えは習慣化 理由:睡眠をしっかり取り、睡眠の質を上げて健康でいたいから
このように習慣と習慣化は意味も目的も違います。習慣には目的はありませんが、習慣化するためには「自分が良いと思った目的」を行動に移していると言えます。
マインドセットとは?
マインドセットという言葉を最近、よく耳にします。「精神論?」と昭和世代には感じてしまうかもしれませんが、違います。精神論とは論理的かつ物質的な条件は度外視して、気合や根性などの心の力を重要とする考え方です。
マインドセットとは行動するためのベースになる物事への考え方や意思のことです。行動とは意思を持った上で、体が自然と先に動くことです。★習慣化にもマインドセットにも「行動する」という共通の言葉があることが重要なポイントになります。
習慣化マインドセットとは?
習慣化マインドセットとは自分自身の成長や目標達成のために良いと思ったことをセットし、行動と改善を繰り返し行う作業です。習慣化という手法とマインドセットという思考を組み合わせた造語であり、ビジネス活用で私が推奨しているメッセージです。
- 習慣化の目的は「成長を積み上げていくために、やり方に変える」
- マインドセットの目的は「行動するためのベースの考え方とする」
ビジネスでは標準化や見える化等に使う〇〇化の言葉には意味があります。ビジネスの状態が前と違ったものに変わり、良い状態に変わるという意味や目的があるのです。
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しかし、ビジネスの世界で習慣化ができない人がいます。どのような特徴があるのでしょうか? みなさんにビジネスシーンを中心にわかりやすく伝えたいため、この後は、営業をモデルに習慣化マインドセットをご紹介していきます。
習慣化ができない人 3つの特徴
習慣化ができない人がいます。急に新しいことをやり始めたと思ったら、いつの間にかやめてしまっている人のことです。例えば、心機一転、スポーツジムに通ってダイエットを始めたと思ったら2ケ月も続かずやめてしまった人や、ビジネスで毎日電話コールを50件すると張り切って始めたのに、2週間も続かなかったような人ですね。
習慣化ができない人には3つの特徴があります。
マインドセットする考え方が単純
要は始まる前にあまり考えていないということです。ダイエットであれば「痩せたいから」、ビジネスであれば「電話コールをして新規商談を増やしたいから」という目的設定は悪くないのですが、継続させるためのプロセスの思考が欠如しています。続けることが習慣化し、目的に近づくという考え方が単純で甘いと言えます。
必要以上に頑張ろうとする
気持ちとして高ぶっていたり、やる気に満ち溢れていたりするのは理解できますし、頑張ることも大切です。しかし、継続できない頑張りは頑張りではありません。それは一時的な興奮行動です。
「頑張るのではなく、楽しむのが習慣化だ!」という本を読んだことがありますが、ビジネスで目標達成のために心から楽しめるわけがありません。頑張るとは苦しいものなのです。「頑張る」と少し違う方法を後ほどご紹介いたします。
改善しない
習慣化できない人は改善をしません。改善を繰り返してこそ、変わるための行動が継続できるのですが、「どこが改善ポイントなのか?」気づかない傾向があります。気づきのパターンには「内部と外部」があります。
内部の気づきとは人として感度が悪かったり、気配りができなかったりするタイプが多いと感じます。また、ゴールである目的に対しての考え方が浅いため、改善ができないのではないでしょうか。
外部の気づきとは社外セミナーに参加したり、社内外の人と交流したりして、刺激をもらって改善するようなパターンです。行動量の少ない人やずっと自分の机に座っている人は、ビジネスの動きが少ないわけですから、必然的に外部から気づきをもらい改善する機会は減ります
習慣化ができない人の3つの特徴にはこのようなポイントがありました。では習慣化ができる人は「マインドセットする考え方が深い」「頑張る+●●を持っている」「改善できる」という逆の発想になりますが、どのような方法で習慣化マインドセットを実現しているのでしょう?
では習慣化マインドセットができる人について、詳しくご説明をしていきたいと思います。
習慣化マインドセットができる人 3つの特徴
習慣化とは意思を持って、自分が良いと思った行動を繰り返し行うことです。「繰り返し行える行動」ですので、特別、難しい作業をしているわけではありません。結果を出すために効果があると信じて積み上げていくものになります。
従って、習慣化するための作業には100ページの凄い提案書を作成したり、初めて会った顧客の社長と意気投合して仲良くなったりする行為は該当しません。なぜなら、このような行為は習慣化できないからです。習慣化する作業には「簡単なもの」を選ぶことが重要であり、その作業が集合体になったものが行動になります。
習慣化マインドセットができる人の3つの特徴をご紹介していきましょう。
手順化する
組織で取り組むの標準化に対し、個人で取り組む作業を標準の形式にしていくことを手順化と言います。前述した「新規商談を増やす」の目標達成のためには、ひとつひとつ必要な作業を分解していきます。「50件/日を電話する」だけではなく、まず手順化することで作業の優先順位を決めていくのです。
営業は優先順位をつけるクセをつけておいた方がよい職種です。その理由は、目的達成のための方法がひとつではないことと、やるべき仕事が多いからです。
手順化の中で最も重要なことが「計画」です。計画を手順化できる人は、マインドセットする考え方が深いというよりも、目標達成のためにプロセスを分解する思考がしっかりしています。計画については後ほど、詳しく記載いたします。
頑張らず、コツコツ続ける
頑張るのは苦しいことです。頑張るという言葉は日本人の良いところであり、私も好きです。しかし、頑張る作業を習慣化に加えると、苦しいので長続きしません。前述した「提案書を作る」「関係構築する」というような作業は、頑張るべきものに入ります。
続けられる作業を選び、目的達成と結果を出すために必要であること信じて、コツコツ積み上げていくのがオススメです。ビジネスでは1年後を見据えて仕事をしていくマインドが大切です。コツコツとはもっとシンプルに言うと「自然にできる」という意味です。自然にできることをコツコツ積み上げて、1年後に結果を出せるような習慣化をしていきましょう。
改善を繰り返す
習慣化のために手順化し作業を決めたら、コツコツと継続していきます。しかし、ずっと同じ作業を続けるわけではありません。継続していると、手順化した際に不要だった作業や変えていかなければならない作業が見つかってきます。
人間は気づくと改善点を見つけられます。気づくためには目的達成と結果を出すために最短で効率の良い作業がしたいと思うことが大切です。こうして、改善を繰り返していける人が習慣化マインドセットができる人であり、向いていると言えます。
習慣化マインドセットができる人の3つの特徴のキーワードは「手順化をする」「結果をだすために続けられる作業をコツコツと」「改善を繰り返す」でした。では、習慣化のコツをトップセールス・営業の事例とダイエット・体重維持の事例でもっと詳しくご説明していきましょう。
習慣化のコツ トップセールス・営業 5つの事例
習慣化のコツをトップセールス・営業モデルでご紹介していきます。習慣化する作業はまず「簡単なもの」で「結果につながりやすいもの」を選ぶことが重要です。なぜなら、コツコツ継続できないからです。
習慣化の最大の武器は「継続」です。何十年も続けられる、効果の高いものを改善しながら使っている、習慣化のコツの事例を5つご紹介いたします。
人生は長く、ビジネスも長いものだとマインドセットする
仕事をする期間は40年から50年と言われています。顧客とのビジネスは決裁プロセスの複雑化から、予算取りをする必要があるため、2年から3年越しの商談が増えています。営業はすぐに結果が欲しい生き物ですが、このような背景から早く結果が出なくなっています。
そこで、トップセールスは1年後を見据え、1年間を50回に分ける習慣をつけています。1年間は52週です。正月、お盆、ゴールデンウィークを除くと約48週と言われています。つまり、1年間を50回に分けて、50回の計画を立てていくマインドセットをします。
1年後の目標立案や受注目標と数年後のキャリアプランも描きながら、継続していける習慣を考え、実行していきます。ビジネスのスピードは年々速くなっており、年齢を重ねると1年はあっという間にきます。その速い1年後のために、50回の計画ができる習慣化を身につけておきましょう。
詳しくは下記記事をご覧ください。
BtoB営業に52週マーケティングを取り入れよう
計画する
「まず動くことが大事」という人がいますが、トップセールスは「しっかり計画をする」ことから始めます。なぜなら、ずっと前から手順化し習慣化された計画があり、その計画に沿ってコツコツと前進しているため、突発的な動きは入れづらいからです。
1年を50回に分解したら、あとは「3」という数字を大切にしてスケジュールを立てていきます。3ケ月先のスケジュールもポツポツと入れながら、3週先のスケジュールまではほぼ埋めていくのです。そして、トップセールスは3つの思考で考え、行動する基本である予定表の作成を習慣化していきます。
詳しくは下記記事をご覧ください。
計画営業になろう!3週先を3つの思考で考えると3割増しになるよ
メモを取る
トップセールスはメモを取ります。メモとは商談の大事な言葉や議事であり、自分自身の成長のための気づきやアイデアも含まれます。商談時のメモをトップセールスは、紙に書きます。パソコンには入力せず紙に書く理由は、顧客自身の話に共感してくれていると感じてもらい、コミュニケーションの一部だと思っているからです。
もちろん議事録としても紙に書いていますが、コミュニケーションの手法としてもメモを使っているのです。一石二鳥の習慣化というわけですね。ITを活用した方が検索したり、振り返ったりしやすいので、自分自身の成長のための気づきやアイデアはスマホのメモ帳を使っています。
笑いを入れる、自分から笑う
人間は笑っていたい生き物です。笑っていると楽しいですし、幸せな気持ちになります。ビジネスでは企業の課題解決や価値提案をするための打ち合わせが続きますので、笑ってばかりはいられません。
しかし、打合せ前の雑談時や商談中に少し笑いを入れてみると関係構築が深まります。「笑いがあると関係構築は2倍に加速する」と言われています。
笑わせるネタやスキルはいろんな手法がありますので割愛いたします。でも、「自分から笑っている」とまわりも笑顔になりやすいものです。トップセールスは「自分から笑う」という習慣化をしているのです。
詳しくは下記記事をご覧ください。
売れる営業マンの特徴 女性営業トップセールス 笑顔の使い方
聞き負けしない
「営業負け」という言葉があります。「値段で負けました」と営業は言いがちですが、完全に営業対営業のスキルで失注するケースが営業負けです。営業負けを分解していくと、顧客の声を聞けておらず、顧客が困っていることを解決してくれる提案ではないため失注するケースがあります。
これを「営業の聞き負け」と呼んでいます。トップセールスは受注するためのゴールから考えているので、しっかりと顧客の声を聴ける営業スタイルになっています。「聞き負け」がないように、聴く習慣化ができているのです。
営業負けの詳しい内容は下記記事をご覧ください。聴ける営業、聴く習慣化に関する方法は、さいごのまとめをご覧ください。
営業失注 「値段で負けました」から「営業負けでした」と言える成長力
習慣化のコツ、5つの事例をご紹介しました。トップセールスはこのような習慣化のコツを今でも改善し続けています。仕事をする人生を50年と考え、コツコツとプラスになる作業を継続しているのです。「良い継続は最強の力なり」ですね。
習慣化のコツ ダイエット・体重維持の事例
営業の習慣化についてお話してきましたが、「結果を出す」という目標では営業とダイエットも同じです。私はダイエットの専門家ではありませんが30年以上、営業を経験し体重は入社3年目ぐらいを維持しています。現在は174センチ、66キロ前後です。
「細い人は体質だからいいな」という人がいますが、体質だけで片づけられる世の中ではありません。選んで食べなければ悪い食べ物も多い時代ですし、目にする情報が増えストレスも多いので誰でも太りやすくなります。私も72キロぐらいまで太った時期があります。
突然、凄い食事制限をしたり、スポーツジムに激しく通ったりして、ダイエットに励む人を見てきました。そういう人は長続きしないか、ダイエットに成功しても必ずリバウンドします。私はダイエットや体重維持の習慣化ができていないからではないかな?と感じています。
ダイエットと体重維持は特に習慣化が大切です。自分に合った簡単なもので、結果につながりやすい習慣でずっと継続していく方法を選んでいきましょう。
そこで、私が1年ぐらいで6キロをダイエットして、体重維持を10年近く保っている習慣化のコツをご紹介いたします。イメージしやすいように一般的な朝から夜までの一日の行動順に話します。
【前提として】
- 約1年、歩く量を増やし、太りづらい身体づくりをしました(ジム通いはしていません)
- 食べるものも少し制限したぐらいですが、食べるものを選んでいると「太る食べ物・体によくない食べ物」がわかるようになってきました。
- 私はまわりから「けっこう食べますね」とよく言われるぐらい、ビールもご飯も大好きでよく食べます。
習慣化するといいこと 体重維持編
- 朝食は昼食までに、機能食品かフルーツを少し食べる
- 昼食前にはヨーグルトを食べる。理由:食後の血糖値が上がりづらいから
- ランチ外食はせず、昼食は家のごはんを食べる。理由:ランチ外食の油やカロリー高が嫌だから
- 食べたら歩く。外出予定に合わせて直前に食べて、出発する。
- 外出予定がなくても家の中で動く作業をする。
- 夕食は自宅で取る時、食前ヨ-グルトと食時後半に酒を呑む、動く
- 夕食を外で呑む時は何も意識せず、しっかり呑む、食べる
- そして、電車に乗って歩いて帰る
- 営業や構築作業で外出する時は約8,000歩/日を歩く
- 外出予定のないリモート勤務時でも、用事を作って約4,000歩/日を歩く。
- 土日だけ多めに歩いて腹筋をする。ゴルフもするので年間平均は9,000歩程度
もっと細かな習慣化ポイントもあるのですが、おおよそこのような習慣化を10年ぐらい続けており、体重維持ができています。どれも頑張らないとできないようなものではなく、簡単で自分に合った作業を選んでいます。この10年で改善を重ねてきた作業もあります。
以前、ある人にこう言われました。「一流で細い人は、何か必ず陰で努力をしている」
一流で細い方は陰では隠れて、細かな体重維持の努力をしているという意味です。私は一流の人ではありませんし、私の体重維持は大した努力ではありません。しかし、ビジネスの最前線で会食もこなしながら、好きなものを制限なく食べても、コツコツ継続できる習慣化をマインドセットしています。
まとめ 聞き負けしないための解決策
「習慣化マインドセット ビジネスで実践するポイントとコツ」と題して、ご紹介してまいりました。習慣化、マインドセット、そして習慣化マインドセットの意味がご理解いただけたと思います。習慣化ができない人と、習慣化マインドセットができる人の3つの特徴はぜひ、実践してみてください。
人間の根幹は「変化したくない生き物」と言われています。変化したくない人は習慣化しませんし、改善も行いません。習慣できない人は習慣化マインドセットしても、変化したくないと心の底で思っているので、元に戻ってしまうのかもしれません。
ぜひ、習慣化マインドセットができる人のコツを参考にして、習慣化をビジネスで実践してみてください。ヒントは「目的に向かって有効で簡単にできる作業を、コツコツ継続していく」ということです。
習慣化のコツはトップセールス・営業から5つの事例をご説明しました。その中の「聞き負けしない」というコツがありました。営業負けしないために、聴ける営業になり聴く習慣化を身につけるというマインドとテクニックです。聴ける営業になるための方法と解決策をご紹介いたします。
聞き負けしない、聴ける営業になるための研修
質問 ヒアリングや聞く・聴くことに対する研修を提供してくれる会社はありますか?
答え ラシックマーケティング株式会社では「聴ける営業になろう!」という営業研修を提供しています。顧客の声を聴くための環境づくり、聴くテクニックだけでなく、計画力の大切さ、メモを取るコミュニケーションのやり方、笑いを関係構築に活かす方法を教えてくれます。本研修で「聞き負けしない営業」を目指していきましょう。
詳しくはダウンロード資料の「聴ける営業になろう!」からアジェンダやカリキュラムをご確認ください。
目的に向かって有効で簡単にできる作業を習慣化して、自然体でコツコツ継続・改善していきましょう。ビジネスでの習慣化マインドセットは最強です!




