営業スキル

営業日計算と数え方 BtoB営業に52週マーケティングを取り入れよう

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カレンダーから営業日計算や数え方、カウント方法、営業日や実働日の意味を整理します。 そしてBtoCで当たり前に活用されている52週マーケティング(52週MD:マーチャンダイジング)とは何なのでしょうか?BtoB営業が計画立案をしやすくするために52週マーケティングをチームに取り入れる方法を解説いたします。BtoB営業がPDCAをまわすチームになるためのヒントがここにあります。

営業日の数え方とは?カレンダーから営業日をカウントしよう

BtoBの営業日の数え方とは、基本的にはまず平日だけをカウントし、土曜日、日曜日、祝日はカウントしません。 図1をご覧ください。例えば9月であれば、平日だけをカウントすると営業日20日になります。これが営業日の計算方法ですので、カレンダーから営業日をカウントしてみましょう。

企業は月末に締めて、月次決算処理をしなければなりません。例えば「売上仕入れは月末に締めるが、経費は3営業日までに締めるので、営業は交通費精算等の領収書を提出すること」と経理部門によく言われると思います。2022年9月のカレンダーで3営業日締めを説明すると、9月3日が土曜日、9月4日が日曜日なので、3営業日は9月5日月曜日になります。

営業日計算

BtoB営業は休日・夏季休暇・冬休みを考慮した実働日で計画する

もちろん企業によっては夏季休暇や冬休みの休日がありますので、正確には夏季休暇や冬休みを考慮したものが営業日になります。しかしBtoB営業では顧客の夏季休暇や冬休みはわかりませんので、まずは平日だけをカウントして営業日を算出します。

そして、一般的な企業の夏季休暇や冬休み、ゴールデンウイーク(GW)の間の平日を考慮して、営業ができる日を「実働日」としてカウントします。みなさんの会社にも創立記念日のような、会社の休日があると思います。会社の休日を考慮して実働日としている企業もありますが、本記事での実働日は「営業が見込み顧客や既存顧客に対し活動できる日」を世の中の一般的な休日から考えて、計算したものが「実働日」とします。

そして実働日をベースに営業・マーケティングの施策や活動方針を決めていくのです。暦は毎年変わりますし、年月によって実働日は変化します。ところが実働日を営業・マーケティングチームにちゃんと示して、営業活動を計画している組織が実に少ないのです。 それでは年間を通した営業計画は立てれません。なぜBtoB営業チームは実働日を計算してないのでしょうか?そのヒントにBtoCの52週マーケティングが参考になります。

52週マーケティングとは?BtoCでは当たり前の計画手法

BtoCのビジネスモデルはたくさんあります。本記事のBtoCとは、消費者を対象に直接ビジネスをする小売業、飲食業、ECサイト&サービス、スーパーマーケット等をイメージしてください。

BtoCのビジネスでは消費者のイベント・行事・記念日を中心に年間で営業・マーケティング施策を考えます。図1の消費者のイベントにあるように毎月、たくさんの行事や記念日があります。父の日、母の日であればお父さんやお母さんにプレゼントを買います。運動会があれば、前日にお弁当を作り、当日夜には早起きしたお母さんのために、近くのレストランで家族全員が食事をします。

このように1年間を通して、消費者のイベントから逆算して、販促活動やマーケティング施策を企画し実行します。毎年の暦にもよりますが、1年間は52週あります。つまり BtoCのモデルでは52回の販促・企画を計画し実行し、振り返り改善しているのです。このような手法を「52週マーケティング」と呼びます。52週MD(マーチャンダイジング)とも呼びますが、BtoCでは当たり前の営業計画の手法なのです。これをやらないと消費者に対応できないので、1年間を52回に分けて計画・実行・振り返り・改善を行います。つまり1年に52回のPDCAを回しています。

しかし、BtoBでは52週マーケティング、年間を通して週ごとに計画を立てている企業はほとんどありません。それはなぜなのでしょうか?

BtoB営業にも週単位・実働日ベースのPDCAを取り入れてチームワークを高めよう

「BtoBのビジネスには消費者の行事や記念日のようなイベントは少ないから、52週マーケティングはできない」という声が聞こえてきそうですが、それは間違っています。理由はBtoBでも見込み顧客や顧客にイベントはありますし、BtoCと同じ1年間という暦で営業をするからです。

正確に説明するとBtoCとBtoBのモデルは違います。図1の消費者のイベントにあるような行事や記念日はBtoBにはあまり関係がありませんが、図1の周年サイクルやイベントにあるようにBtoBにも周年サイクルで決まっているイベントはあります。

見込み顧客や既存顧客の上期や通期の締月はありますし、予算取りをする時期は決まっています。管理部門が忙しくない時期に提案することも重要ですし、人事や組織変更がある時期に対応するサービスもあります。見込み顧客や既存顧客の契約情報や個別情報を持っていれば、保守サービスが切れるシステムや、対応しなければならない義務・制度向けのサービスを提案することもできます。このように企業の一般的な周年サイクルや個別の課題解決テーマなど、BtoBにもイベントは存在するのです。

BtoBでは休日は仕事しませんので、企業の夏季休暇や冬休み、ゴールデンウイーク(GW)は省きます。そうすると52週ではなく48週ぐらいになるので、BtoCの52週マーケティングとは若干違ってきます。しかし大事なことはBtoCが52回も営業・マーケティングを計画して実行している取組みに注目して欲しいのです。

BtoBは48回の週だとしても、1年間を48回に分けて、計画を立案してみてはいかがでしょうか? 営業・マーケティングのマネージャーがメンバーとともに実働日とカレンダーを中心に、見込み顧客や既存顧客のイベントから、チームで計画立案していくのです。大きな計画は1年で立てて、細かな詳しい営業・マーケティング活動方針は6週先ぐらいまでで立てることをオススメします。計画は先すぎても中途半端になりますし、2週ぐらいだけで回すと中長期視点が入りません。

そして週ごとの予定に対し、翌週月曜には振り返り、また今週と翌週の計画を修正していき、PDCAをまわしていくのです。このように営業・マーケティングチームが同じカレンダーで同じ手法で計画・実行・振り返り・改善を行うと、同じしくみで成果を測ることができます。

同じしくみで計画を立てると営業・マーケティングメンバーはやりやすいので、チーム内でも相談し合えます。そして同じしくみで評価されれば、チームが一丸となり結束は強まります。計画・実行ができる営業、できない営業が出てきても、みんな同じしくみやルール・制度でやっているわけですから、納得できます。そうすることで、営業・マーケティング部門のチームワークを高めることができるはずです。BtoBでも1年を52回に分けてPDCAを回してみてはいかがでしょうか?きっとチームに良い成果をもたらせてくれるはずです。

まとめ

「営業日計算と数え方 BtoB営業に52週マーケティングを取り入れよう」と題して、解説してまいりました。営業日の数え方や計算方法は、カレンダーから営業日をカウントすれば簡単です。

営業日よりも重要なのが実働日です。BtoB営業は休日、夏季休暇、冬休みを考慮した上で、見込み顧客や既存顧客の一般的な実働日を算出して、活動計画をしていきましょう。そしてBtoCでは当たり前の計画手法:52週マーケティングに注目してみてください。

BtoB営業にもBtoCの52週マーケティングを取り入れて、週単位・実働日ベースで計画し実行できるチームを目指していってください。同じしくみやルールでPDCAをまわせる組織は、チームワークを高められ、きっと大きな成果を出せるはずです。

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