マーケティング全般

マーケティング組織の作り方 チーム体制と役割を解説

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

マーケティング組織がない会社があります。企業の事情によって仕方がないことかもしれませんが、顧客の行動に対応するためにマーケティング部門は欲しいですし、作らなければなりません。そしてマーケティング機能は営業兼務で実行してはいけません。マーケティング組織の作り方とチーム体制と役割について解説していきます。

マーケティング部門がないのは仕方がない。しかし営業兼務はダメ!

マーケティング部門がない会社があります。本当は作りたいのですが、何か理由があって「マーケティング部がない」ということなのでしょう。一番多い理由は「マーケティング部を作りたいけど、マーケティングのスキルを持った人材がいない」ではないでしょうか。現在の社員の中にはマーケティングに精通した人がいない、つまりリソース不足はどの企業や会社でも共通の悩みです。採用募集をかけても、マーケティング経験者はなかなか見つかりません。いたとしてもすぐに採用が決まってしまう人気職種なのです。「人材がいないからマーケティング部門を作れない・・」たしかに、この理由は仕方がないかもしれませんね。

しかし企業が経営を‘顧客を中心’に考える時、マーケティング機能は絶対に必要と感じるでしょう。それはインターネットやSNSを中心に顧客主体で情報を持ち、顧客が選別する時代になってきたからです。顧客の買い方が変わってきた今、マーケティング部門がない会社は、「顧客の行動に対応できていない」と言えるのです。

ならば経営者はこう考えます。「営業にマーケティング機能を兼任させよう!」とても自然な発想です。弊社の知り合いでも「マーケティング部門はないです。営業に兼任させています」と普通に言う経営者がいます。しかし、この「営業が兼任する」は危険です。兼務でやらせては、ダメです!と断言してもいいぐらいです。いくらリソース不足でマーケティング部門が作れないからといって、「営業現場を知る営業なら、マーケティングもわかるでしょ?」と兼務させている会社は考え直した方がいいと思います。その理由は「マーケティングとは、営業が兼務できるような‘量’ではない」からです。このたくさんの’量’とはどういう意味なのでしょうか?

マーケティングの変化と変遷に対応すること、とは?

顧客を中心に考えればマーケティング組織は必要です!と言いました。営業とマーケティングの仕事は顧客に対応するために存在します。顧客志向で営業・マーケティング対応の変化と変遷を振り返ってみるために、図1をご覧ください。

1995年ごろまでは顧客は課題解決の方法や製品・サービスの情報を取得する手段は持っていませんでした。問題について相談したければ営業に連絡し、情報を収集していました。営業は情報を持っていない顧客に対し、製品・サービスの特長を記載したチラシを持参し、新製品のパンフレットを訪問時に渡していました。そのタイミングで顧客は課題解決の方法や製品・サービスを「認知」していたのです。そして本格的に問題解決のために取り組むタイミングになったら、営業を呼んでいました。つまり営業は情報提供のために何度も訪問できていた時代だったのです。

しかし2000年前後になるとインターネットが普及し、顧客が自らの手で情報収集できるように変化してきました。「問題が起きたら、まず営業に相談」ではなく、「まずGoogleで検索して、問題解決のヒントを探す」スタイルに変わってきたのです。顧客はまず自分で問題を解決しようとします。自社で解決できる力をつけるためでもあり、コストや費用も一番安いからです。顧客を中心に考えてマーケティング組織を作るならば、まずこのタイミング、図1だと「認知・気づき」に対応できる人材をマーケティング担当にしなければならないのです。

「認知・気づき」の顧客にアプローチする時、マーケティング組織の仕事内容とは何でしょう。ホームページ・製品・サービスのウェブサイト制作、製品・サービスのコンテンツ作成(ブログやダウンロード資料)、SEO対策、インバウンドマーケティング、DSP広告やリタゲ広告対応、リアルなアプローチであればセミナー/ウェビナーや展示会の企画・集客・運営が業務内容になります。これらのたくさんの仕事を営業が兼務できるでしょうか?答えは「NO!」です。できるわけがありません。

すると経営者は、こう言います。
「ウェブサイトの担当者は別でいますから大丈夫です」
「営業にマーケティングやらせて勉強させたいのです」
「営業が一番、顧客のことをわかっているから、ピッタリなのです」

そうかもしれませんが、前述したマーケティングの仕事内容は、営業が兼務できる‘量’ではありません。もしマーケティング仕事を兼務したら、本業である営業の‘量と質’は確実に低下します。営業の長時間労働にもつながる原因となり、離職者が増えてしまうかもしれません。

このようなマイナス要素から、営業は初回訪問や提案、クロージングに仕事を集中させるべきです。マーケティング担当者は営業兼務ではなく、マーケティング専任にすべきでしょう。営業とマーケティング兼務から営業担当を外し、マーケティング専任にできるマーケティング組織を作るならば、チーム編成や業務と役割、機能別の組織はどのように作ればいいのでしょうか?

マーケティングチーム編成、業務と役割、機能別組織の作り方

図2に1マーケティングチーム編成、業務と役割、機能別組織の作り方をまとめてみました。まずマーケティングチームの作り方で忘れてはならないのは、「顧客を軸に組織を作る」ということです。技術や開発部門でも顧客志向で製品企画チームを作るべきですが、製品を作るための設計・開発・生産の機能を軸に組織を作ってもOKです。しかし営業・マーケティングは顧客を軸に組織を作ります。

「顧客を軸に作る」をわかりやすく説明すると「顧客の購買プロセス」をベースにマーケティング組織と営業組織の編成を分けるのです。顧客は製品・サービスを知って、購入するまでに必ず購買プロセスが存在します。「認知・気づき」「学び・興味・関心」までのウェブサイトを中心に顧客は情報収集、自社は情報提供をするプロセスはマーケティングチームの役割です。「比較・検討」「購買」までの具体的に課題解決のために製品・サービスを検討するプロセスは、営業チームの役割です。それぞれの営業・マーケティング組織が顧客の購買プロセスをベースに担当しましょう。

顧客の購買プロセスで営業・マーケティングの業務は分けます。そして管理する項目は「ステージと進捗」になります。マーケティングチームは進捗管理のことを「ステージ管理」と呼びます。営業チームは「進捗管理」や「案件管理」で商談や案件の確度を管理していきます。顧客の購買プロセスは「ステージ・進捗管理」で行い、営業・マーケティングチームで言葉の定義をしっかり行ってください。理由はお互いの「ステージ・進捗」の意味がわからないと適切な施策が打てないからです。お互いの「ステージ・進捗」を理解して、呼び合えるようになればいいですね。

機能別組織の作り方は図2にあるように「営業・マーケティング施策」によって編成を分けます。「機能=営業・マーケティング施策(プロモーション)」と理解すればOKです。新規リードを獲得するための営業・マーケティング施策は一番多くなります。図2にあるようにマーケティング組織にはたくさんの新規リード獲得のためのマーケティング施策があります。自社に合った施策を考え、もっとも効率の高い施策を機能別組織に落としていきましょう。例えばインサイドセールス(電話営業)が自社にピッタリであれば、インサイドセールスの機能を強化していくわけです。

まとめ

マーケティング組織が作れない会社や、営業・マーケティングチームに問題がある会社は、下記の5つが代表的な例です。どれかに当てはまる会社は、マーケティング組織について改善してみましょう。

  • マーケティング組織がない会社
  • マーケティング機能を営業兼務させている会社
  • ウェブサイト担当がマーケティング担当と思っている会社
  • 営業がやたらとマーケティング施策に関与してきて、本来の新規営業活動ができていない会社
  • しっかりしたマーケティング組織(広報部・マーケティング部)があるが、営業部との連携が悪い大手企業

マーケティング組織の作り方、チーム体制と役割を解説してきました。様々なマーケティングチーム、インサイドセールスチーム、営業チームがありますが、ここで素朴な疑問がわいてきます。「インサイドセールスチームは、マーケティングチームと営業チームのどちらに所属するべきなのでしょうか?」最も力を発揮できる所属部門とその方法があるのです。次のブログでインサイドセールスの所属はマーケティング部か営業チーム部がいいのか?その違いについて説明していきます。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

インサイドセールス内製化 基本ガイド

アウトソーサーと社員が連携して、インサイドセールスの内製化に向かうためのポイントが記載されています。
アウトソーサーが「量」、営業が「質」のインサイドセールスを構築するための進め方や費用イメージも理解できる資料です。

無料ダウンロード