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ハイタッチ営業とは?直販営業とパートナー営業の違いから理解しよう

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ハイタッチ営業とはどんな意味なのでしょう。そしてハイタッチセールスとパートナーセールスの違い、直販営業とパートナー営業の違いも、わかりづらいものです。ハイタッチ営業の意味や定義、トップダウン型営業との関係性、これからパートナー営業が苦戦していく理由を解説 していきます。本当のハイタッチ営業の意味が理解できる記事です!

ハイタッチ営業とは?ハイタッチセールス?本当の意味をちゃんと定義します

ハイタッチ営業とは製品・サービスを製造や販売する企業(ベンダー)と、顧客の役員や部門長に直接アプローチするトップダウン型の営業方法です。ビジネスでは実際は手をタッチしませんが、スポーツでハイタッチするように営業が相手の顧客と握ること、約束を交わすのがハイタッチ営業の本当の意味なのです。これがハイタッチ営業の定義です。

よく言われるのが「代理店を通さずに直接、企業とクライアントがやり取りをする営業方法」とハイタッチ営業を説明している記事がありますが、今の時代は違います。外資系メーカー企業が日本に上陸するときは直接販売をせず、信頼関係のある代理店に販売を任せていました。いわゆるパートナー営業のモデルになります。

代理店は下流営業をするので、2次代理店やクライアントの担当者との商品のやりとりが主流になります。これではトップダウンが効かないので、企業の営業(外資系メーカー)とクライアントの役員・部門長(直接導入する顧客)が直接やり取りして、取引できるように営業をしていたのです。ハイタッチセールスは一定の成果が上がるため、日本のメーカーも同じようなスタイルをマネして、日本ではハイタッチ営業と呼ぶようになりました。

当時はこれはこれで正解なのですが、今の時代は違います。クラウドサービスやサブスクリプションモデルの「メーカーと顧客が直接やり取りする時代」が来たため、代理店を通さずに企業が直接やり取りするのは当たり前になったからです。そうして徐々にハイタッチ営業とは、トップ同士で約束を交わしたり、顧客の役員や部門長に営業がトップダウンで営業を仕掛けていく方法を表現するようになったのです。つまり、ハイタッチ営業を日本語で言うと上流営業ですね。

ハイタッチ営業とは代理店を支援するためにメーカーが顧客と直接やり取りする行動でしたが、現在ではトップダウン営業の要素が強くなってきているのです。パートナー営業ではハイタッチ営業、直販営業ではトップダウン営業というイメージですね。ハイタッチ営業と直販営業の違いもよく聞かれますが、前述した通り、分類が少し違います。

ハイタッチセールスとパートナーセールスの違いもよく質問されますが、「セールス=営業」なので意味は同じです。つまり、ダイレクトセールスや直販営業も「ダイレクト=直販」ですので、英語と日本語の表記違いであり、意味は同じですね。

本記事ではハイタッチ営業とパートナー営業と表現します。ハイタッチ営業とパートナー営業の違いは理解できたと思いますので、それでは次にパートナー営業と直販営業の違いを、営業スタイルと営業手法で説明していきましょう。

パートナー営業と直販営業の違い

パートナー営業と直販営業の違いは、営業スタイルと営業手法の種類に分けて考えた方がよいと思います。いわゆる商流とやり方に分類しないとわかりづらくなるからです。製品・サービスを製造・販売しているメーカー企業から見た、パートナー営業と直販営業の違いをご説明します。

【パートナー営業とは】

営業スタイル 
間接販売方式のこと。代理店やパートナーと呼ばれる企業が顧客企業に対し、販売・導入サポートや請求・回収を行う。商流はメーカー企業 →代理店又はパートナー →顧客企業が基本スタイル(2次代理店やパートナーが複数になる場合もある)。

営業手法
メーカー企業は代理店やパートナー企業のビジネスを推進・管理し、顧客企業に向けてのマーケティング・販売促進の提供や支援活動をする。代理店やパートナーは顧客企業に対して、直接営業をする。

【直販営業とは】

営業スタイル 
直接販売方式のこと。代理店やパートナーと呼ばれる企業はなく、メーカー企業と顧客企業が直接、販売・導入サポートや請求・回収を行う。

営業手法
メーカー企業は代理店やパートナー企業がないため、自らでビジネスを推進し、顧客企業に向けてのマーケティング・販売促進の支援活動をする。

このような内容がパートナー営業と直販営業の違いです。それぞれのメリットとデメリットはたくさんあります。全世界への展開スピード、売上高や利益率、販売・サポートや請求・回収の手間、そしてなによりも営業・マーケティング手法をパートナーがやるのか、直接メーカー企業がやるのかなど、メリットとデメリットは様々です。どちらが良いモデルで、どちらが悪いモデルというわけではありませんので、、製品・サービスのジャンルによって判断するべきと思います。

しかし、ひとつだけ言えることがあります。それはパートナー営業のスタイルがこれから苦戦していく可能性が高いのです。その理由や課題とは何なのでしょうか?

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パートナー営業がこれから苦戦していく理由

パートナー営業のスタイルの企業は、間違いなくこれから苦戦し、きつくなってきます。パートナー営業のモデルは徐々に減っていくと断言できます。その理由とは、前述した「今の時代」と関係してくるのです。

今の時代のハイタッチ営業の意味は、トップダウン型で営業をする手法と述べました。その背景にはクラウドサービスやサブスクリプションモデルの「メーカーと顧客が直接やり取りする時代」が来たため、代理店を通さずに企業が直接やり取りするのは当たり前になったのです。

クラウドサービスやサブスクリプションモデルには代理店やパートナーが商流に入りづらいという背景があります。毎月支払うモデルであるため手間がかかることも理由ですが、本質的な部分が違います。代理店やパートナーが商流に入りづらいのは、顧客が自らクラウドサービスやサブスクリプションモデルの製品・サービスを見つけられる時代がきたからです。

従来のモデルであれば、メーカー企業は自社で営業・マーケティングをして、販売や導入サポートをしていくのが大変だったため、代理店やパートナーの営業力が必要でした。しかし今の時代のモデルでは、顧客がGoogleで検索して、製品・サービスを探します。

その時に顧客に見つけてもらうインバウンドマーケティングを構築しておけば、メーカー企業は代理店やパートナーの営業力を必要としません。顧客も直接メーカー企業とやり取りをした方が、メリットが大きいでしょう。メーカー企業が直販営業をするスタイルに、完全に変わってきたのです。

つまり、代理店やパートナーが商流に入りづらい本当の理由は、代理店やパートナーの存在価値が薄れてきているからなのです。メーカー企業のメリットは代理店やパートナーの営業力を必要としない、コーポレートカード払いもあり請求・回収リスクも軽減でき、顧客企業と直接やり取りや相談できて、顧客の声が聞けることです。

顧客企業はメーカー企業をインターネットで探すことができますし、製品・サービスを詳しく理解しているメーカー企業から直接、導入ができます。もしかすると、代理店やパートナーを商流に入れないため、安く導入できるかもしれません。

このような背景からパートナー営業スタイルの企業は、これから苦戦していくでしょう。パートナー営業がゼロになりなくなるわけではありません。しかしメーカー企業も販売モデルを変えて工夫をしていますし、何よりも顧客が代理店やパートナーを求めなくなってきた場合、パートナー営業は不要なモデルになるのです。実際にこの数年で、そんな時代に突入しています。

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詳細はこちら

まとめ

「ハイタッチ営業とは?直販営業とパートナー営業の違いから理解しよう」と題しまして、ご説明してきました。ハイタッチ営業とは外資系メーカー企業が広めた言葉でしたが、今の時代では意味や使い方が変わってきていることが理解できたと思います。ハイタッチ営業とはトップダウン営業のイメージが強くなっているのです。

その背景にはメーカー企業がパートナー営業スタイルから直販営業が主体になったことが挙げられます。そして直販営業の中でハイタッチ営業を実践しています。パートナー営業のスタイルはこれから減っていき、衰退していくと言えるでしょう。

しかし、本記事で伝えたいメッセージは、代理店やパートナーは自らの存在価値を高めてほしいということです。営業力や販売・導入サポート力の向上、請求・回収リスクを負うといった従来のパートナー営業の強みを高めていくのではありません。

代理店やパートナー企業も製品・サービスを持ってほしいのです。自らがメーカー企業になり、顧客企業に直販営業をしていけばいいのです。 実際に流通小売企業でも、OEM製品の自社ブランドの製品を展開しているケースが増えています。パートナー営業、商社、卸のようなスタイルだけで戦っていくと、これからの時代は企業の存在価値は高められません。

ぜひとも代理店やパートナーにも製品・サービスを持ってもらい、メーカー企業として直販営業を展開できるビジネスモデルに変革してほしいいと思います。代理店やパートナーは素晴らしい企業の力があるのですから、やれるはずです。

そしてメーカー企業もパートナー営業だけに頼っていてはいけません。顧客志向で考えれば、顧客は「直接メーカー企業と取引や相談ができる製品・サービス」を探しているとも言えます。代理店やパートナーとの強い関係も継続しながら、顧客が求める製品・サービスに変革していき、顧客にメリットのある営業スタイルや営業手法に変えていかなければなりません。

これからは直販営業の時代になっていきます。数十年後を見据えた営業・マーケティング力と、製品・サービス力を考えていきましょう。

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