オンライン営業

オンライン営業のメリットとデメリットとは?

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オンライン営業は完全に世の中に認められ、新規営業の手新法として確立しました。営業と顧客にメリットは大きく、お互いの効率を高めることができます。しかしメリットばかりに目がいきがちですが、デメリットもあります。デメリットは顧客志向で考えれば、見えてきます。オンライン営業のメリットとデメリットの改善策について解説しますので、もう一度、ここで立ち止まり考えてみましょう。皆さんの意外に知らないメリットとデメリットがあるかもしれません^^

オンライン営業が認められた理由とは

少し前なら「Web会議で打ち合わせをお願いします」と営業はとても顧客に言えませんでした。「検討したいのに来てくれないのか・・」と「競合他社は来てくれるのに・・」と顧客に思われることが営業はイヤだったからでしょう。

コロナ禍の中、顧客と営業は会える機会が減りました。しかしお互いにビジネスを止めるわけにはいきません。そこでオンラインツールを活用しWeb会議型で、顧客と営業は非対面でリモート打ち合わせをすることになりました。これがオンライン商談であり、営業側から見ればオンライン営業になります。

もともと商談とは顧客と営業が対面で行うものということが常識でした。営業は顧客の会社に足を運び、打ち合わせをすることが当たり前でした。これらの常識や当たり前が崩れた背景は、商談の効率化を極めた結果ではありませんし、最新のテクノロジーやデジタル技術でイノベーションが起きたわけでもありません。きっかけはコロナであり、非対面でビジネスを進めるために仕方なしに浸透していったことが、オンライン営業が認めれた理由と言えるでしょう。

染みついていた古い商談の常識とは違い、オンライン営業は意外に便利で問題もなく、お互い効率的でした。特に営業側に多くのメリットがありました。しかしオンライン営業に隠されたデメリットもあります。ではオンライン営業のメリットとデメリットとはどんなポイントがあるのでしょう?

オンライン営業のメリット

オンライン営業のメリットは皆さんが体感している通りですが、もう一度整理してみましょう。営業レポートにも使えるかもしれませんし、新しいオンライン営業のやり方が見えてくるかもしれないので、ぜひご覧ください。

・移動時間を必要としない

これはやってみると初めてわかった大きなメリットです。例えば、顧客に1時間のオンライン商談の機会をもらったとすると、1回目10:00~11:00、2回目11:00~12:00、3回目13:00~14:00、4回目14:00~15:00、5回目15:00~16:00、6回目16:00~17:00と、1日で6件も商談ができます。顧客に訪問していたリアル商談の時代であれば、絶対にできません。体力を消耗せず、量を確保できる究極の新規アプローチの営業手法が誕生したわけです。導入後を担当する導入担当エンジニアも、同じく何社も導入がまわせることができるようになりました。

・顧客も気軽に面談をしてくれるのでアポが取りやすい

テレワーク・在宅勤務・リモート作業に合っているオンライン営業は、担当者1名だけでなく複数担当者参加の場合も柔軟に時間調整できるだけでなく、会議室予約も不要のため気軽に商談に参加できます。

また出張して参加するしかなかった担当者も、全国どこからでも参加することができます。気軽に短時間に、営業から有益な情報を取得できると感じくれているので、アポイントがとりやすいと言えるでしょう。

・コストを抑えられる

営業は感じていないかもしれませんが、チームの責任者や経営者は感じています。1ケ月の営業の交通費精算が削減できただけでなく、地方に出張が多いビジネスモデル(IT業界であれば、医療、学校、公共自治体、製造業等)の会社は大きなコスト削減効果が得られていることでしょう。平時なら訪問してほしい顧客も、今は会えないのでオンライン営業で仕方がないな・・と思ってくれていることも、コスト抑制につながっています。

顧客に会えない今、効率よく新規アプローチができ、メリットだらけがオンライン営業なのです。

オンライン営業のデメリット

しかし営業のメリットばかりを感じていてはいけません。もしオンライン営業で結果が出ていなければ、デメリットがあるはずです。顧客志向になれば、デメリットが見えてくるはずです。一度、ここでデメリットを整理してみましょう。

・製品・サービスの良さが伝わらない

リアルな商談に比べ、バーチャルな商談ではどうしても、製品・サービスの特長や導入効果が伝わりにくくなります。オンラインツールやWeb会議システムを使い、いつもと同じように資料を見せ、IT業界であればソフトウェアやクラウドのデモを行いますが、少し伝わる感覚や反応のタイミングが違うのです。どんな業種でも実物を見せられないことは、臨場感のなさや製品・サービスの良さが伝わらないのでしょう。

・コミュニケーションがとりづらい

オンライン営業の場合、営業側は顧客の反応がわかりにくいと言えます。顧客もどんどん質問をしたいのに、営業側が一方的に話していれば、オンライン営業では‘間’が取りにくく、話を止めて質問がしにくいでしょう。「顧客の反応はどうなのだろう?」「もっといろんな質問をしたいのに、営業に聞きづらいなあ」とコミュニケーションが不足しがちになります。もちろん営業は質問を多くする工夫が必要なのでが、コミュニケーションがとりづらい点は、リアル商談とバーチャル商談の課題であり、大きなデリットと言えます

・顧客は一度ぐらい営業に来てほしいのに、営業に断わられる

コロナの前から何度も顧客と会っていて、関係構築ができている場合は、継続案件やリピート商談をなるため、今回のケースとは別とします。新規案件では顧客と初めて会い、その後商談を重ねながら、関係構築をしていきます。つまりオンライン営業の関係構築はWebを介して行われていくわけですが、顔を合わせていなければ、なかなか距離は縮まっていきません。けれど良い提案や地道なオンライン商談を続けていけば、顧客も「この1番手のベンダー(営業側)に決定しようかな」となっていきます。そこで、これから長い付き合いになるベンダーに一度は顔合わせをしたく、1回ぐらいは訪問お願いすることは普通の流れです。

しかし、大手ベンダーは「会社の決まりで顧客にも訪問ができません・・」「出張が禁止されています」と、決めようとしている顧客のお願いに応えられないケースがあるのです。会社のルールとはいえ、これはオンライン営業の大きなデメリットです。デメリットの理由は「御社が来てくれないので、2番手評価のベンダーにお願いしたら、訪問してくれることになったので、発注することにした」と、1番手のベンダーが失注してしまうからです。この話は地方案件で大手ベンダーにはけっこうあります。大詰めのオンライン商談でよくあるケースなので、注意しましょう。

オンライン営業のデメリットの改善策

 オンライン営業の味を知ったら、営業はメリットしか見えなくなり、今度はオンライン営業の「当たり前と常識」にドップリはまってしまうものです。オンライン営業はコロナ禍のおかげで誕生した、効率的な営業の新しいアプローチ手法です。なのでメリットばかりが目につきます。

 しかし、ここでもう一度立ち止まり、オンライン営業のメリットばかりでなく、デメリットに目を当ててみてはいかがでしょう?デメリットでも紹介した内容の改善策を記載しますので、ぜひ営業・マーケティングチームで話し合い、改善をして欲しいと思います。

「製品・サービスの良さが伝わらない」の改善策 「気配りと演出」

もちろんリアルに訪問し、製品・サービスの良さを直接話しができれば、伝えられると思いますが、最終選考ベンダー候補に選ばれないと、今の時期の訪問は難しいでしょう。ならばオンライン営業でしっかり伝えるために魅せ方を工夫してはどうでしょう?PowerPoint資料とソフトウェアやクラウドツールのデモだけでなく、動画デモや動画紹介を入れるだけでもかなりイメージはよくなります。また照明をよくし、カメラを固定から動かすタイプに変えてみて、ハードが提案の製品であれば現物を見せ、ベンダー側の営業や導入エンジニアを映すだけでも、顧客の見え方は大きく変わります。「気配りと演出」がオンライン営業に求められるのです。

オンライン営業は名刺交換ができません。営業も顧客も参加者が多いと、いくら最初に自己紹介をしても名前を忘れしまいます。そこでオンライン商談の画面に「会社名や自分の名前」を表示してみましょう。オンライン名刺交換のサービスもありますが、まだまだオンライン商談に定着をしていません。WEB会議ツールの機能や背景に会社名や名前を表示したり、中には名札を首からぶら下げている営業もいます(笑)これもだいじな気配りと演出なのです。

「コミュニケーションがとりづらい」の改善策 「あえて商談を止める」

オンライン営業で顧客の反応がわかりにくいのであれば、リアル商談とは多めに説明と切り、「ここまでで質問はありませんか」と、顧客もどんどん話してもらう機会を作りましょう。10分に1回説明を止め、それを3セット行い、製品・サービスの説明やデモを45分行い、最後の15分は総括した質問を受けるやり方に変えるなど、工夫はできるはずです。コミュニケーション向上のためには、営業側から「合いの手」を顧客に多くいれ、会話をスタートさせるきっかけを作っていきましょう。オンライン商談を「止めて投げかける・顧客が入るタイミングを作る」

は意外と重要なのです。

顧客は一度ぐらい営業に来てほしいのに、営業に行けないと断られる、の改善策 「交渉と熱意」

最終段階で顧客が一度ぐらい訪問してほしいと言っているのにNGということであれば、ルールを改善しない会社がまず悪いと言えます。社員の安全を守るためのテレワークや在宅勤務であることはわかりますが、感染対策をして慎重に外出すれば大丈夫でしょう。

そして会社だけでなく営業も悪いと言えます。「クロージングと顔合わせで営業と導入エンジニアでぜひ訪問したいので、出張の決済をください」と顧客ファーストの営業であれば、会社に熱意をもって交渉をするはずです。大手ITベンダーはこのようなケースが非常に多く見受けれます。そのスキを見て、先述した「訪問できる2番手ベンダー」が、受注している現状を知らないのでしょうか・・。コロナ禍の会社の対策であることは理解できますが、柔軟に判断することを期待します。

いずれにしてもオンライン営業はメリットが多く、この30年で最も効率のよい営業手法のひとつだと言えます。顧客が承諾してもらえる以上は、オンライン営業をどんどん増やしましょう。

そしてオンライン営業のメリットにどっぷり浸からず、「顧客視点に立てば、デメリットではないだろうか?」と立ち戻り考えることも忘れないでほしいと考えます。

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