営業求人は転職サイトにたくさん出ています。転職コンサルタントも増え、若い営業もベテラン営業も転職はしやすくなっています。しかし転職は、働く地域によって求められる営業スキルが違うことをご存じですか? 自分自身の営業の強みや特長は、地域によって良い方にも悪い方にもはたらいてしまう可能があるのです。そこで 東京、大阪、名古屋で求められる人材と営業スキルをご紹介していきます。営業求人をしている転職サイトにいく前に読むべき情報はここにあります。
営業求人 必ず言われる「誰かいい人いない?」
営業求人で必ず言われるのが「誰かいい人いない?」。この相談は経営者から何度も言われます。
私は営業支援やマーケティング支援を東京、大阪、名古屋を中心に、ひとりモデルでやっています。インバウンドマーケティングの構築による新規リード獲得を増やし、営業研修や営業同行をして、営業力強化を目指しています。しかし営業の新卒採用や転職紹介をしている会社ではないため、「誰かいい営業いない?」と顧客に言われても「また誰が探しておきます」としか、回答ができないのです。
もちろん紹介できる知り合いを探しますが、なかなか良い営業は高い報酬でよいポジションに留まっているものです。転職タイミングにバッチリと合うケースは少ないので、このような要望になかなか応えられないのが現状です。「もう営業はいらない」と思っている企業は少なく、本当に企業は良い営業をまだまだ欲しがっています。
なぜ企業は良い営業を欲しがっているのでしょうか?「営業がどんどん辞めていくから?」「営業の数はいるけど、良い営業は少ないから?」、良い営業が社内いないために新しく営業を欲しがっているようなイメージがありますが、理由は違います。 これからの新しいビジネス環境に対応できる力をもった営業が欲しいのです。
【これからの新しいビジネス環境に対応できる力をもった営業】
- 見込み顧客や既存顧客がインターネットやSNSで情報をたくさん持っている現代において、それ以上の情報提供や提案ができる力を持った営業が欲しい。
- テレワークが増え、オンライン商談に変わる中、新しい環境下でしっかりと伝える力を持った営業が欲しい。
- 若い世代をまとめる力をもった営業が欲しい
「これからの新しいビジネス環境」とは、「情報量」「テレワーク」「若い世代」がポイントになっています。営業求人の大前提として若い営業だけでなく、ベテラン営業でもよいのです。これからの新しいビジネス環境に対応できる営業を企業は欲しがっていますし、マネジメントができればさらに良いですね。そして営業クラス、営業リーダークラス、プレイングマネージャークラスと企業の要望はそれぞれ違います。
そこでこのような営業を欲しがっている背景から、東京、大阪、名古屋の地域別に求められる営業人材をご紹介していきたいと思います。「これからの新しいビジネス環境に対応できる営業力」+アルファが、「地域色に対応できる営業スキル」なのです。
名古屋で求められる人材
名古屋とひとくくりに言っていますが、愛知県だけでなく、岐阜県、三重県の一部から通勤している人も含まれます。「名古屋と三河の文化の違い」もありますし、豊田市はトヨタ自動車があるので特別な場所です。細かな地域適正を話し出すとキリがありませんので、本記事ではこれらをひとまとめに名古屋と表現します。
名古屋の地域に求められる人材や営業力とはどんなものなのでしょう?名古屋で営業をするときによく言われる地域の特性は、次のようなことがよく言われます。
【名古屋の地域特性】
- よその人に対して閉鎖的なので、入り込むまで時間がかかる。関係構築力が求められる
- トヨタ自動車を中心に名古屋経済が展開している自負が強い
- 東京を強く意識している。東京の情報を知りたい
名古屋の人はトヨタ自動車を中心に名古屋経済が展開していると自負が強いので、取引がある・ないにかかわらず、トヨタ自動車の話をします。トヨタ自動車と取引をしている会社は、自社の製品に対し誇りを持っています。輸送機器に関する産業が50%以上あるとも言われているのも名古屋の大きな特徴です。つまりトヨタ自動車と取引経験のある営業は、かなり高く評価され、転職採用がされやすいでしょう。
しかし一方で名古屋にはトヨタ自動車があるけれども、日本の中心は東京なので、名古屋人は東京を強く意識しています。つまり商圏の大きさは東京にはかなわないので、東京からのビジネスの最新情報を欲しがっているのです。東京での営業経験があり、名古屋から東京人脈へパイプの太い人は中途面接時にアピールしてみましょう。
名古屋の地域に求められる一番の営業スキルは、顧客担当者と良い関係構築ができる力です。良い製品・サービスだったとしても、まずは「人と人」の関係が第一優先であるのが名古屋です。信頼できる関係構築ができてこそ、商談が広がっていきます。「人とすぐ仲良くなれる」「人間が大好き」「コミュニケーション力には自信がある」という営業は名古屋で求められる人材と言えるでしょう。
大阪で求められる人材
大阪とひとくくりに言っていますが正確には関西のことを指します。大阪府だけでなく、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県と、広範囲の地域から大阪に通勤しているのは珍しいと思います。そして5つの地域の人はすべて自分の県や府が「一番いいところの思っていて、大好き」です。つまり5つの地域別の文化が職場で融合しているのが関西の特徴なのです。大阪府、兵庫県、京都府、滋賀県、奈良県の細かな地域特性を話し出すと、これまたキリがありませんので、本記事ではこれらをひとまとめに大阪と表現します。
大阪の地域に求められる人材や営業力とはどんなものなのでしょう?大阪で営業をするときによく言われる地域の特性は、次のようなことがよく言われます。
【大阪の地域特性】
- 金額にうるさい。日本で一番、値引きを求められる
- 話し好き、お笑い好き
- 本音で話して、効率よく進めたい。よその人でも入りやすい。
大阪で値引き後の最終提示のつもりで見積を出すと「それで、なんぼ負けてくれんの?」「そこから半値8割2割引や!」と値引きを求められて困った・・と、よその地域からきた営業が冗談まじりに言います。たしかに金額にうるさくて、日本で一番、値引きを求められる地域かもしれませんが、最近はコンプライアンス強化やそういうタイプの人も少なくなってきたので、このような激しい値引きを要求は減ってきています。しかし大事なポイントは大阪の人は値引き交渉よりも、信頼できる営業がどうか、確認のためのやり取りをしたいのです。
みなさんのイメージ通り、大阪の人は話し好きでお笑い好きです。みんなと仲良くしたい風土も強いです。しかししっかり話せる営業であれば、誰でもいいのかというと違います。大阪の人は、出来る限り腹を割って、本音で話したい気質があります。そして、段取りよく効率よく進めたい人が多いのです。
つまり大阪の地域に求められる一番の営業スキルは「本音で話せてコミュニケーションができる段取りのよいこと」なのです。そして顧客から信頼を勝ち取れるタイプの営業は、中途入社で採用がされやすく、大阪で求められる人材と言えるでしょう。
東京で求められる人材
東京とひとくくりに言っていますが正確には関東のことを指します。東京都だけでなく、神奈川県、千葉県、埼玉県と4つの地域から東京に通勤しています。そして4つの地域の人は自分の県や都に愛着はあるのですが、「東京で働く楽しさ」と「東京は魅力的な街」と強く感じています。本記事ではこれらをひとまとめに東京と表現します。
東京の地域に求められる人材や営業スキルとはどんなものなのでしょう?東京で営業をするときによく言われる地域の特性は、次のようなことがよく言われます。
【東京の地域特性】
- 人が多い
- 圧倒的なたくさんの情報量
- ビジネスも暮らしもスピードが速い
東京は人が多いという事実は、日本の首都であり、世界でも有数な都市ですので当たり前です。しかしこの「人が多い」という当たり前の現象は顧客だけでなく、会社の中でも同じです。東京が本社になっている会社が多いので、地域事業所と本社では社員の量が圧倒的に違います。社内コミュニケーションや社内人脈を築くスキルが営業に求められますが、その作業をテレワークやリモートで構築していく力が重要になります。
圧倒的なたくさんの情報量をこなし、ビジネスの速いスピードについていける能力は、東京では絶対的に必要とされる営業の基本です。情報取集に敏感で、どんどん仕事をこなしていける
タイプの営業は東京で求められる人材と言えるでしょう。
つまり東京は「社内メンバー」と「社外=顧客やプロジェクト」の双方でしっかりとコミュニケーションが取れる営業スキルが必要とされる地域なのです。「東京は人が多いなあ・・」だけで済まされないのが、東京の営業で成功するポイント「人の多さに柔軟に対応する力」と言えるでしょう。
まとめ
「営業求人 転職サイトにいく前に読むべき東京、大阪、名古屋で求められる人材」と題して、ご説明してまいりました。名古屋で求められる人材、大阪で求められる人材、東京で求められる人材のそれぞれのポイントと、必要とされる営業スキルがご理解いただけたと思います。
「自分の働きたい地域で働く」、これが営業を楽しむための大事なポイントです。もちろん転職活動をきっかけに、自分が働く地域とは別の地域に一歩踏み出してみるのもいいでしょう。
私も東京、大阪、名古屋で営業をしてみて、どの地域にもそれぞれの魅力があり、とても楽しいです。 東京のダイナミックなビジネスの規模とスピード、大阪の人情と笑い、名古屋で関係構築ができた後、可愛がってくれる人の優しさ、どれも営業のやりがいがあります。 そして住めば都です。それぞれの地域の美味しい食べ物、観光地、文化や風土に触れるのも、もうひとつの楽しみですね。
営業求人をしている転職サイトにいく前に、一度、自分自身の適正や、自分らしさを見直してみてから、働きたい地域を選んでみてはどうでしょうか。
- 状況確認メールの送り方 進捗状況がわかるビジネス例文を紹介
- 馴れ馴れしい生意気な営業は嫌われる?ポジティブに考えてみよう
- 決裁者に営業がアプローチするためには決裁プロセスを知ろう
- 話させる営業と話し続ける営業 会話が続かないのはどっち?
- リファラル営業とリファーラルマーケティングを実践しよう
- リードへの電話のかけ方 5ステップでうまくいく【例文あり】
- 予算感が合わないと言われないために 聞き方を例文でご紹介
- 知らないとまずい営業言葉の間違い 誤用と正用を例文で紹介
- ビジネスで交渉の上手い人のテクニックとスキルを知ろう
- 情報収集のうまい人から学ぶ 営業は方法・行動・聞き上手
- 営業の運とは?必ずあるラッキー案件を呼び込むために
- 値上げ交渉のコツ 成功させる営業は取引先の気持ちになる
- 「失念しておりました」大事な仕事を忘れない営業になろう
- 営業プレゼンの始め方と進め方 説明は大から小が基本
- 【用例と解説付き】営業用語 覚えておきたい営業シーン別用語集70個
- おじさんビジネス用語と若者言葉を例文から学ぼう!ワンチャンにはいろんな意味がある
- 営業訪問・リモート商談のネタ大全集 訪問するネタはたくさんありますよ!
- 営業傾聴力と営業ヒアリングはどう違うの?課題整理をするための使い方
- 売れる営業マンの特徴 女性営業トップセールス 笑顔の使い方
- 営業と詰将棋は似ている 序盤・中盤・終盤でやるべきこと