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大阪弁一覧から他人ファーストの会話術を学ぼう!関西との違いも解説

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大阪弁の会話はリズムもよく、お互い楽しみながら話が進んでいきます。漫才や芸人だけでなく一般人でも、大阪独特の「ボケ」と「ツッコミ」を大阪弁で使っているように見えます。このような大阪弁の背景や考え方には何があるのでしょうか? しかも、大阪弁と関西弁は同じものでなく、違う種類があるようです。そこで、大阪弁一覧を整理しながら、大阪弁の会話術を学んでいきたいと思います。大阪弁の秘密には自分ではなく相手、他人ファーストがあるようです。

大阪弁の会話術 攻守交代から相手を喜ばせ、楽しむことが基本

大阪弁には大阪独特の「ボケ」と「ツッコミ」があります。漫才では「ボケ」と「ツッコミ」の担当が決まっていますが、大阪人同士の会話ではどちらが「ボケ」と「ツッコミ」の担当が決まっているわけではなく、会話の内容によって担当を変えながら話し続けます。

まさに会話の中で「ボケ」と「ツッコミ」が攻守交代しているようです。では、実際に攻守交代している会話を例文でご紹介しましょう。臨場感を出し理解を深めていただくために、本記事はすべて大阪のおばちゃん同士の会話をしているようなイメージでご覧ください。お互いが話題を振って、ボケ・ツッコミと攻守交代していきます。

大阪弁の例文 ボケとツッコミの攻守交代

  • Aさん:話題 「この前、大阪・関西万博に行ってきたんやけど、1日10万人の日やってん!凄い人やったわあ」
  • Bさん:ボケ 「この前、迷子が1万人を突破したとテレビで言ってたけど、あんたも迷子にならんかった?」
  • Aさん:ツッコミ 「なんで、私が迷子にならなあかんねん!子供やないねんし」
  • Aさん:話題 「ところで、あんたは大阪・関西万博、行かへんの?」
  • Bさん:話題 「行きたいねん!大阪・関西万博のくら寿司の70ケ国世界の特別メニューを食べてみたいねん!」
  • Aさん:ボケ「あんたやったら、ひとりで70皿食べられるかもしれんな!」
  • Bさん:ツッコミ「なんぼなんでも、私ひとりで70皿も食べれるかいな!だんなと息子と娘、連れていくわ!」

このように世間話をしながら、「ボケ」と「ツッコミ」が攻守交代しています。

大阪の人は自慢話をあまりしません。なぜなら、自慢話が多すぎると会話の雰囲気が悪くなるからです。そこで大阪の人は自分を下げて親近感を出したり、お互いに楽しい内容を共有したりする意識を持って、会話が進んでいきます。

とにかく大阪弁は相手を喜ばせ、楽しむことが基本の言語です。自分ファーストではなく、他人ファーストで話が進んでいくので会話が楽しくなります。そして、友人や知り合いを立てながら、笑いを中心に会話しています。

大阪弁の種類 大阪弁以外にも似たような言葉がある

ここで大阪弁以外の種類、他の関西弁をご紹介していきましょう。「大阪弁と関西弁って、違うのですか?」と関西以外の地域の人は思うかもしれません。正確に説明すると関西という地域の中で大きな分類として関西弁が存在し、その中に大阪弁、京都弁、神戸弁、泉州弁、和歌山弁の5大関西弁が存在していると言われています。

大阪弁は次の大阪弁一覧にあるように、最もノーマルな関西弁です。関西の漫才師やタレントがテレビで話しているイメージだと思ってもらえればいいと思います。しかし、京都弁、神戸弁、泉州弁、和歌山弁は同じ関西弁でも少しニュアンスや伝わり方が違ってきます。

それでは、大阪弁を中心にそれぞれの違いを解説していきましょう。

京都弁と大阪弁の違い

  • 京都弁の地域 京都府と滋賀県の一部
  • ニュアンス 「●●してはる(敬語)」のように上品に相手を立てる一方、本音がわかりづらい
  • 伝え方 「今日は、よー呑んではるわ。そろそろ、お茶漬けにしはりますか」
  • 意味 「今日はよく呑んでいますね。さすがに長すぎるので、そろそろお茶漬けを食べて帰ってください」

大阪弁の伝え方 「今日はよー呑んでますねえ。もう1軒だけ、行きましょか?」
意味 「今日はよく呑んでいますね。楽しいのでホントにもう1軒だけ、行きましょう!」

神戸弁と大阪弁の違い

  • 神戸弁の地域 兵庫県の神戸市近辺と思われがちだが、意外に兵庫県全域に広がっている
  • ニュアンス 「●●とぉー?(質問形)」のように気さくに共有したい。大阪人とは気が合い仲がよい
  • 伝え方 「関西万博の空飛ぶ車、知っとぉー? 一緒に乗らへん?」
  • 意味 「関西万博の空飛ぶ車、知ってる? 一緒に乗らない?(誘っている)」

大阪弁の伝え方 「関西万博の空飛ぶ車、知ってる? 一緒に乗らへん?」
意味 「関西万博の空飛ぶ車、知ってる? 一緒に乗りに行くよ!(行くことがほぼ決定している)」

泉州弁と大阪弁の違い

  • 泉州弁の地域 堺や岸和田等の大阪府南部
  • ニュアンス 「●●に、おんのけ?(質問形)」のように居場所を聞いているだけだが、なんでもキツく聞こえる。
  • 伝え方 「今、ビックリドンキーに、おんのけ?」
  • 意味 「今、ビックリドンキーにいるの?」泉州人の週末の晩御飯は外食するため、夕方以降は携帯電話で友人を探しているケースが多い

大阪弁の伝え方 「今、ビックリドンキーに、いてんの?」
意味 「今、ビックリドンキーにいるの?」と携帯電話で聞いているだけで、大阪人は週末、自宅で晩御飯を食べているケースが多い

和歌山弁と大阪弁の違い

  • 和歌山弁の地域 和歌山県 北部と南部(紀南)で言葉が少し違う
  • ニュアンス 北部「●●、しちゃーる」
  • 伝え方 「今、大阪・関西万博で、ご飯しちゃーる」
  • 意味 「ご飯を食べている」という意味。和歌山県人は和歌山を、関西の一部(おまけ?)として控えめに存在しているという謙虚な県民性がある。
  • ニュアンス 紀南「やにこー、いいなあ」
  • 伝え方 「今、大阪・関西万博でご飯してんの? やにこー、いいなあ」
  • 意味 「めっちゃ、いいなあ」という意味。和歌山県は、南紀白浜やパンダのように南国イメージがあるが、南国陽気な地域ではなく、控えめな県民性である。大事件が多いイメージがある。

大阪弁の伝え方 「今、大阪・関西万博で、ご飯を食べてんねん」「めっちゃいいやん!」
意味 記載の通り、語尾で伝え方が変わってきている。

このように5大関西弁:大阪弁、京都弁、神戸弁、泉州弁、和歌山弁には微妙な違いがあるのです。それでは次に、大阪弁一覧から他人ファーストの極意を学んでみましょう。

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大阪弁一覧から学ぶ 他人ファーストの極意

大阪弁は自分ファーストではなく、他人ファーストです。自分の自慢話やきれい事だけをずっと話すのではなく、相手にも喜んでもらって、楽しむことが会話の基本です。相手を立てながら、自分も楽しみ他人ファーストなスタイルと極意を大阪弁一覧と例文から見ていきましょう。

おおきに

  • 意味 ありがとう
  • 例文 「ほんま、おおきにな!楽しかったわ。また次も行こな」
  • 他人ファースト 御礼のあとが長いのが特徴。あなたのおかげで楽しく、また行きたいと誘っている

ほんまかいな

  • 意味 本当なの? うそでしょ?
  • 例文 「ほんまかいな! せやけど、あんたが言うてるお店、この前行ったら美味しかったわ」
  • 他人ファースト 本当なの?と疑問符を挨拶程度で投げ込みながらも、先日の良いお店を教えてくれた情報に感謝している

ひっしのぱっち

  • 意味 必死で一生懸命
  • 例文 「もう、ひっしのぱっちでやってんねん! あんたのとこみたいに金持ちちゃうねん」
  • 他人ファースト 必死で働いているけど、あなたの旦那さんはよく稼ぐから羨ましいと持ち上げている

しゃーないな

  • 意味 仕方がないね
  • 例文 「しゃーないな。次の店はあんたにおごってもらうからな」
  • 他人ファースト このお店は自分が払うから、次の店にも一緒に行こう!という誘いと支払いの保険をかけている。後日の呑み会でも良いから次は払ってほしい。

わらかす

  • 意味 笑わす
  • 例文 「笑わかさんといてや! あんたはいつも楽しそうでええなあ」
  • 他人ファースト お互い笑かし合いをしているが、とにかくあなたといると楽しい!と褒めている

なんぼ

  • 意味 いくらですか?
  • 例文 「めっちゃいい服やん! それで、これ、なんぼなん?」
  • 他人ファースト 良い服だから、どれぐらいしたのか共有してほしい。できれば「どこでこうたん?」と買ったお店も教えてほしい。

まけて

  • 意味 値引きしてほしい
  • 例文 「この服、まけて! めっちゃええ店やから、また誰か紹介するし!」
  • 他人ファースト 友人を紹介するからお店のためになるという理屈で、値引きを迫っている。自分はただ安く買いたいだけである。

あめちゃん

  • 意味 アメ (食べる飴)
  • 例文 「この、あめちゃん、美味しいわあ」
  • 他人ファースト 食べ物にも「ちゃん」をつけて、アメをファーストにしている

このように大阪弁一覧から他人ファーストの極意がご理解いただけたでしょうか? 相手を立てながらコミュニケーションが取れているのが、大阪人だと言えます。みなさんもなかなか使用するのはハードルが高いですが、参考にしてみてください。

まとめ

「大阪弁一覧から他人ファーストの会話術を学ぼう!関西との違いも解説」と題して、ご紹介してまいりました。大阪弁の会話術は相手を喜ばせ、楽しむことが基本であり、自分ファーストではなく、他人ファーストであることがわかりました。

会話の攻守交代が激しく行われ、常に会話に間を取り、緩急をつけているようです。大阪のおばちゃんが散々話したあとに、質問をすると「何を言うたか覚えてへんわー」というように、相手が気持ちよくなるリアクションを大切にしてみましょう!

東京の人から言わせると「大阪弁って、マネできませんし、マネもしたくありません」という感じでしょう。しかし、相手を立てて、和やかに会話しコミュニケーションを取っていく大阪弁の良い部分だけ取り入れていくと、ビジネスにも役立つと思います。私もネイティブで大阪弁が使えますが、東京では良い部分だけを使用しています。「郷に入っては郷に従え」ですね!

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