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2025年マーケティングと営業のトレンド 3つのポイントを意識

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2025年のマーケティングと営業はどのようなトレンドで展開していくのでしょうか?トレンドとはビジネスの流行や潮流のことであり、ある時に突然ブレイクしたり潮目が変わったりする瞬間があります。しかし、なんでも流行りものに飛びつけばいいわけではありません。BtoBのトレンドとは「時代に合ったビジネスの有益な手段+タイミングの判断」のことです。

ビジネスで売上を向上させるために、最新の有益な手段・ポイントを整理してみました。2025年のマーケティングと営業のトレンドを予測しながら、3つのやるべきことと対応方法をご紹介していきます。

2025年のマーケティング・営業はどうなるの? 2025年元旦に予測!

マーケティング・営業チームのみなさん、新年明けましておめでとうございます。本年もラシックマーケティング株式会社は、みなさんのマーケティングチームと営業組織を応援します。マーケティング・営業の今年の躍進とご活躍をお祈りいたします。

本記事ではマーケティング・営業について詳しくご紹介していきます。昨年2024年のビジネスシーンを振り返れば、完全に平時に戻ったと言えるでしょう。そして、顧客との打合せや社内のミーティングのためにリモートワークに対応しなければならなかった4年間が終わり、新しいリモート時代に入ったと言えます。

2025年は新しいリモートワークやビジネススタイルに対応し、さらに進化させる努力が企業に求められます。我々、マーケティング・営業チームが担当する見込み顧客も、同じように新しいビジネスモデルへの対応と進化を追求していかなければなりません。では2025年マーケティング・営業チームはどのように対応していけばいいのでしょう?

昨年を振り返りながら、今年のトレンドを整理してみると3つのやるべきことがあると感じています。BtoBモデル:2025年のマーケティング・営業のトレンドを予測し、具体的な内容をご紹介していきます。

トレンド1)マーケはGoogleの動向を注視しよう 事業分割とChrome(クローム)、生成AI Gemini(ジェミニ)の拡大、Google広告の迷走

米政府は米Google社に事業分割を求めていますが、現在のところ米Google社は拒否しています。米政府はChromeやAndroid事業の売却、スマホメーカーへGoogle検索アプリやChrome等の標準搭載を求める契約の禁止、生成AIへのデータ提供の有無を認めるしくみづくりを求めています。これらの内容が米司法省と米Google社の主な争点です。

このような米司法省と米Google社の係争は長期化が予想されますので、まだまだ確定する日は先になりそうです。しかし、アメリカは過去にマイクロソフトを提訴したように独禁裁判には積極的です。なぜなら、独占できる力を持つ企業が大きくなりすぎると、新しい企業の参入ができなくなり、企業間の競争が起こらない市場になってしまうからです。マーケティングチームとしてGoogleの今後の動向を注視しておきましょう。

マーケ視点としては独禁裁判の長期化により、Google社が提供するChromeブラウザからCookie(クッキー)のサポートを終了する時期にも影響があると予想されます。Googleは独禁裁判に注力するため、Cookieの終了時期が伸びるかもしれません。いずれにしても、Google広告の迷走は続くと予測されますので、リスティング広告に携わるマーケ担当者は注意しましょう。

そして、もしGoogle社が事業分割されれば、Chrome(クローム)のシェアは下がると言われています。現在の80%以上あると言われているシェアが、事業分割されれば50%を切ると予想しているシンクタンクもあります。独占的なシェアを下げるために米司法省は動いているわけですから、もしそうなるとGoogle検索する人が減ってきます。マーケチームはインバウンドマーケティングではGoogleのアルゴリズムを見て対応していればよかったですが、その他の検索エンジンやブラウザにも対応していかなければなりません。

もうひとつ、注視しなければならないのは生成AIです。生成AIはすでに様々なビジネスシーンで利用されていますが、「調べる・検索する」ビジネスの利用でも変化が起きています。Googleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」の拡大や、ChatGPTやPerplexity(パープレキシティ)の企業への普及により、Googleでオーガニック検索しているユーザーが徐々に減っているように感じます。昨年2024年の感覚値では5%~10%ほどのセッション数が減っているように思いました。

つまり、Google検索で調べずに、生成AIで調べて答えやヒントを探しているユーザーが増えているのです。このような状況になるとインバウンドマーケティングやリスティング広告の効果が薄れてきます。しかし、Googleで検索する人は緩やかに減少傾向になったとしても、激減するわけではなく、Google検索にはインバウンドマーケティングか、リスティング広告で対応する必要は残ります。今、マーケチームは難しい選択を迫られているのです。

このようなGoogleの動向により、2025年はマーケチームが対策すべきことが増えてきます。かつて、Google検索を使って、マーケティング施策や新規リードの獲得をしてきました。これからは生成AIを使って、新しいビジネスの効率化が生まれようとしています。生成AIの使用判断は「二足歩行を始め、石器や火を使って進化した人類になるか?猿のままでいいのか?」ぐらいのイメージです。

生成AIを使って人類になろうとしているビジネスシーンにはGoogleは欠かせません。マーケチームだけでなく営業組織も、Googleの迷走をチャンスに変えられる潮目を見逃さないようにしましょう。インバウンドマーケティングの詳しい内容は下記記事をご覧ください。

インバウンドマーケティング 認知される最強施策を事例で解説

トレンド2)営業はリモート時代に対応できるようにしよう 

2020年から2023年の4年間は、リモートワークによるビジネスが中心でした。リモート商談、リモート会議、リモート呑み会、リモート面接とリモート開催が当たり前でした。このような顧客との打合せや社内のミーティングのために、リモートワークに対応しなければならなかった4年間だったと言えます。リモート対応に振り回された4年間、とも言えますね。

昨年、2024年からはリアル商談やリアル会議が戻ってきました。しかし、リモートワークの効率性の良さを知った顧客や社員は、リモートワーク・リアル商談・リアル会議を組み合わせます。良いものはどんどん取り入れていき、業務を効率化していくのはビジネスの自然な姿だと言えます。

ところが、営業はリモートではなく、顧客と会って商談をしたいケースがあります。ターゲットにしていた重要見込み顧客や、役職者とアポが取れた時などがそうです。

そして、リアル商談を顧客にお願いするのですが、「まだ情報収集段階ですしリモートで!」と顧客に言われてしまいます。顧客もリモートワークの味を知っているので、当然、リモート指定が増えます。

このようなケースだけでなく、営業もリモート商談にドップリと浸かってしまったため、リアル商談にしなければならないのに、リモート商談にしているシーンをよく見かけます。「ここは顧客に電話で聴くケース」なのに電話をせず、メールばかりを多用している営業も少なくありません。もちろんリモート商談やメールは効率化よいので、商談件数を増やすことができますし、メリットもあります。

リアル商談が戻ってきた今、リアル商談には次のようなメリットがあります。

リアル商談のメリット

・リアル同行であれば、訪問前に進め方の確認、訪問後に同行者と振り返りができる
・リアル商談と電話を増やすと聴ける情報が増える
・訪問時に獲得できる情報量は多い。従って、商談の質が上がる

このようにリアル商談にはメリットがあります。リアル商談のメリットをリモート商談に組み合わせていくことを、私は「新しいリモート時代に入った」と言っています。

すると先日、あるU営業から相談がありました。下記図1-Aにあるように、リモート商談で商談できる件数が増え、4件/1日できるようになったというのです。私(ラシック鈴木)はとても良い活動だと思いましたが、U営業はこのように言います。「ラシック鈴木さんの言うと通りにすると、物理的に図1-Bのような商談件数になり、実質の商談数が減ってしまうのが怖いです・・」

たしかに、図1-Bのように商談件数が減ってしまうのは、量が減るので不安になるのは理解できます。しかし、リモート対応だけするのではなく、これからはリモート時代に入っていくため、量も意識しながら質も向上させていかなければなりません。なぜなら、質を上げるにはリアル商談は欠かせないからです。

私(ラシック鈴木)は次のように言いました。「U営業さんが心配になるのはわかります。では私だったら、図1-Cのような商談件数にします。これなら量も下がらず、質も上がります」

リモート時代に対応し、商談の質を上げていくにはリアル商談を増やしていくことは欠かせません。リアル商談にするべきか? リモート商談にするべきか? を判断するために、営業は顧客に聴かなければなりません。この「聴く」「聴ける」営業になることが、2025年に求められます。

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トレンド3)聴ける営業になろう

これはズバリ言いますが、今の世代の営業は顧客に聴けていません。聴かないのではなく「営業は聴き方を知らない」と言えるかもしれません。そして、リモート商談がさらに聴けなくしている要因だと考えています。みなさんもリモート商談のときに、図2のようなシーンはよくあるはずです。

窓口の担当者以外、顔を出してくれない、声も出してくれない顧客に対してのリモート商談

営業 「ここまでで、何かご質問はありませんか?」
顧客 「今のところ、大丈夫です・・」
営業 「以上になりますが、ご質問はありませんか?」
顧客 「大丈夫です・・」  1時間の予定が30分で商談終了・・

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私も若い営業メンバーと同行しますので、このようなリモート商談のシーンはよく見かけます。窓口の担当者以外、顔も声も出さない顧客にも原因がありますが、大半は営業に原因があります。

  • まず、営業が顧客への聴き方がわかっていない
  • 営業のテリトリー内で「ここまでで、何かご質問はありませんか?」と聴いている
  • 顧客のテリトリーに入って、聴くべきことがある。
  • 営業はこの「大丈夫です・・」で商談が早く終わるのが怖くて、結局、話し続ける
  • 顧客の声を聴けていないので、次の商談につながらないケースが多い

このような営業の問題点に対応するために、そして、リモート時代に対応するために「聴ける営業になろう!」という研修を弊社で開催しています。聴くとは、積極的に耳を傾けることであり、聴ける営業とは、自分から聴く行動に移せる人のことです。

図3のように1時間の商談時間をもらったら、説明と質疑等々を半分に分け、タイミングごとに聴いていきます。雑談も含めたA:顧客が話しやすくなる環境づくりと、B:営業の聴き方、会話のやり方をご紹介します。聴けるようになると、会話につながり、関係構築ができます。そして、聴けるようになり、聴くことが起点となり、話せる営業になれるのです。

ご興味のある方は、下記バナー「MEDDPICC(メディピック)実践ガイド テンプレート付き」資料をダウンロードいただきますと、「聴ける営業になろう!」研修の進め方や価格が記載されています。さらに詳しい内容はお気軽にお問合せください。

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まとめ

「2025年マーケティングと営業のトレンド 3つのポイントを意識」と題して、ご紹介してまいりました。本記事で予測してきた2025年のマーケティング・営業チームがやるべきポイントをまとめますと、次の通りです。

2025年マーケティング・営業トレンド

1)Googleは事業分割や生成AIから、大きく動く。その動向を注視し、潮目が変わる瞬間を見落とさないようにしよう。

2)リモート時代への対応とは、リモート商談を効率よく使いつつ、リアル商談や電話を増やし、質を上げていくこと。量と質の向上を目指そう。もう、リモートに対応する時期は終わったのだから。

3)営業は顧客の問題点等を聴けてこそ、商談が案件化していく。聴ける営業になろう!

これらのトレンドや3つのポイントは、今後、詳しく本コラムで連載し、解説していきます。本サイトの資料をダウンロードいただければ、メルマガ登録されますので、毎週コラムをご案内いたします。

いよいよ2025年がスタートします!マーケティング・営業チームは健康第一で、明るく会社を牽引していきましょう。そして、顧客に支持され、会社に喜んでもらえる成果を届け続けたいですね。

今年もラシックマーケティング社は、マーケティング・営業チームに役立つコンテンツをご提供し続けていきます。本年もよろしくお願い申し上げます。

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