営業教育

読んでもらえる営業メール 時間・タイミング・送り方 5つの掟

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読んでもらえる営業メールと読んでもらえない営業メールには違いがあります。BtoBビジネスのメール配信には時間やタイミング、送り方に大きなポイントがあるのです。顧客に少しでも読んでもらえ、伝わる方法で営業メールを送ってみませんか?記事のさいごに必ず読んでもらえる営業メールの書き方や作り方について説明します。

読んでもらえる営業メールと読んでもらえない営業メールの違いとは?

本記事ではBtoBビジネスのメール配信の時間やタイミング、送り方の5つのポイントについてお話していきたいと思います。営業メールの書き方やライティング方法につきましては、専門の記事がたくさんあると思いますので、そちらをご覧ください。メールの件名例や例文については本記事では解説をしていません。さいごに「読んでもらえる必殺の営業メール文」に少し触れていますが、お話したいのはメール配信の時間やタイミング、送り方についてなのです。もちろん飲み屋向けのメール例文や絵文字活用については全く触れておりません(笑)

本記事での営業メールの定義とは、BtoBビジネスで顧客に対し営業がメールで連絡し、顧客が承諾や認識をして、理解してもらうことです。新規開拓のお願いでアポを取りたいメールや、提案書・見積書提出を提出するメール、契約関連で営業から捺印してほしい依頼事項のメールなどがそうです。営業として顧客に伝えたい大事なメッセージを「営業メール」と定義します。

メールはBtoBビジネスではeメールとして30年以上、定着をしてきました。メールに変わるBtoBの伝え方として、SLACやTeamsのチャット機能がやっとメールの次に地位を確立しつつあります。しかし同じコミュニケーションツールを使っていなければ伝わらないため、社内メンバーやプロジェクトメンバーの利用に限定されてしまいます。Facebookのメッセンジャーで伝えてくる人もいますが、友達だけに送る手段であり限定的な手法です。やはりメールに変わる伝達手段はまだまだ先のようです。

顧客も営業もすべてのビジネスに携わる人は、インターネットや社内システムから送られてくる情報量が年々増えています。みなさん「情報量に埋もれている毎日を過ごしている」、という感じですね。従って、メールをちゃんと見ない人が増えているのです。社内メールであれば、上司部下の指示やチームマネジメント上、まだ見るかもしれません。しかし社外から送られてくる営業メールを顧客はなかなか見てくれません。しかし、顧客がしっかり読んでくれる営業メールは存在します。実際にあります!

つまり読んでもらえない営業メールと読んでもらえる営業メールには大きな違いがあるのです。それはちょっとした時間・タイミング・送り方を意識するだけで、大きく変わってきます。読んでもらえない営業メールと読んでもらえる営業メールを5つの掟 として説明します。

読んでもらえない営業メールは本日より、2度とやらないでください。読んでもらえる営業メールのやり方は、すぐに本日より実践してみてください。私も30年以上、実践している営業メールの送り方のバイブルです!

読んでもらえない営業メール1)夜と土日は送らない その本当の理由

営業メールは夜に送ってはいけません。送っていい時間で言うと19:00か20:00までですね。土日ももちろん送らない方がいいです。その理由は何なのでしょうか?「お客さんが仕事をしていない夜と土日だから、迷惑がかかる」という回答が聞こえてきそうです。その回答も少し当たっていますが、今の時代の回答ではハズレです。今の時代はコンプライアンス(法令遵守)が重視されています。コンプラ強化と聞くとパワハラやセクハラ防止が浮かびますが、現在の企業が最も力を入れているのコンプラ強化は「長時間労働の撲滅」です。

昔の営業メールは深夜23:00ごろに飛んできたり、土日に送る方が良い!と教える先輩や上司がいました。「この会社の営業は夜遅くまで頑張っているな!土日も出社して大変だな。買ってあげるか」と思われるから、できるだけ夜遅くに営業メールを送れ!というのです。そんな時代もたしかにありましたが、今は違います。

コンプライアンス(法令遵守)がなされていない会社と会社は取引ができない時代になったのです。つまり夜遅くや土日に営業メールがくる会社とは「付き合えないな」と顧客に思われるのです。 つまり、夜と土日に営業メールを送らない理由は、顧客に迷惑がかかるからではありません。本当の理由は「取引する会社として、信用力が下がるから」なのです。もしかすると「ブラック企業かな・・」と顧客に思われるかもしれません。その本当の理由を理解したところで、‘夜と土日には営業メールは送らない’、は本日をもって実行しましょう。

読んでもらえない営業メール2)金曜にはメールを送らず、下書き作成する

金曜日には営業メールを送ってはいけません。午前中ならまだいいかもしれませんが、私なら金曜の午前中でも送りません。理由は翌日が土曜日であり、土日に埋もれてしまいメールを見てくれないからです。月曜朝イチにも顧客にはたくさんのメールが届きます。その中にも埋もれてしまうため、金曜のメールはやめた方がいいのです。

このような話をすると、営業はだいたいこう言います。「メールを作成したところで顧客に送らないと、送信すること事態を忘れてしまいそうなので、送りたいです」

気持ちはわかります。たくさんの仕事を抱えているので、送信ボタンを押して次の仕事をこなしたいでしょう。しかし、顧客も忙しいのです。今週の残り時間が限られている金曜夕方に、取引先の営業から依頼されるメールがきたら、イヤな気持ちになります。しかも明日は休みなので、メールに対して考える時間がない!と感じますよね。

これは社内メールでも同じです。上司の私に、部下から承認依頼のメールが金曜の夜に飛んでくることがあります。私もスッキリの今週の仕事終えたいのに、承認をしないと仕事を残して翌週に向かってしまったようでモヤモヤします。部下の営業も上司の仕事を依頼するときには、顧客への営業メールと同じように金曜午後に送ることはやめましょう。

顧客に読んでもらえる可能性が低いのであれば、読んでもらえる確率の高い日時に営業メールを送るべきです。私は金曜に送りたいメールを作成したら、「下書き保存」をして、月曜の朝に送るようにしています。必ず、そうしています。

このように言うと営業はこのように返してきます。「メールを作成したらすぐに送りたいです。下書きをしたままでは、メール送信を忘れそうですし・・」それは下書き保存運用を続ければ、‘慣れ’が解決してくれます。「顧客に読んでもらえる日時に送ることが、伝わるメールである」という確率が高い方法を選ぶことを優先 しましょう。

読んでもらえる営業メール3)月曜にメールを送る計画を立てる

前述のように実行すると、金曜日に下書き保存されたメールがたくさんあるはずです。まずは月曜の朝に営業メールとして送りましょう。月曜の朝、顧客は大変忙しくしています。週末から月曜朝に届いたメールのチェック、月曜朝のチームミーティングや全社会議の準備などバタバタしています。一般的には月曜の11:00ごろを過ぎたら、顧客も一区切りつくと言われています。月曜午後イチでもよいかもしれませんが、外出したりリモート打合せが続きます。

営業メールとして月曜に計画を立ててほしいのが、新規開拓のメールです。新製品の案内のためや情報交換などで、メールでアポイントを取るスタイルが増えています。契約関連のやり取りのメールであれば、お互いが合意してビジネスが進んでいますから、月曜から木曜であればどこでも営業メールをしてよいと思います。しかし新規開拓メールは、営業側の一方的な想いから「会いたいです」と伝えているわけで、顧客と合意はできていません。

よって新規開拓メールはメール文を月曜に作成したら、「火曜」か「水曜」に送りましょう。 月曜や金曜に比べれば、週の真ん中はメールを読まれる確率が高いと言われています。木曜でもよいですが、週末が迫っていますし、前倒しで新規営業活動はするべきなので、火曜ぐらいがよいでしょう。そして、営業メールの黄金の時間は「朝」です。

読んでもらえる営業メール4)とにかくメールは朝に送ろう!

営業メールはとにかく朝に送りましょう。理由は、その日に顧客から返信がくるかもしれないので1日を長く、有効に使えるからです。しかし、メールを朝に送る本当の意味があります。それは、人間は夜に狂暴になりがちで、朝はおだやかだからです。

「狂暴」と言うと暴れて荒れ狂うような人をイメージしますが、そうではありません。夜、暗くなって少しイライラしたり、昼間よりも人を攻撃しようとする意識が少し高まると言われています。その点、朝は1日の始まりであり、前向きでおだやかな状態なので、さまざまな事象を広く受け止めてくれるそうです。 もし夕方に作成しメールを送る状態になったら、顧客が前向きにおだやかに読んでくれる翌朝の方がいいですよね。営業メールは必ず「午前中」に送りましょう。

社内メールも夜に送ることはやめましょう。顧客に比べ、社内だと不平不満もありますので、知らず知らずのうちに、もっと狂暴になるかもしれません。同僚に注意や指導をしたいメール、上司に職場の不満を伝えるメールなどを夜に作成すると、狂暴な内容になってしまいがちです。

作成するのはかまいませんから、穏やかになる翌朝に、もう一度その社内メールを見直してから、送るようにしましょう。営業メールでも顧客に主張したいメールを夜に作ると、狂暴な内容になりがちですので、注意してください。

【必ず読んでもらえる】必殺の営業メール5) その後いかがでしょうか

読んでもらえる営業メールの時間・タイミング・送り方を中心にご説明してきましたが、さいごに営業メール文の書き方と作り方について触れます。このメール文は顧客が必ず読んでくれます。私の新規開拓メールで、この方法を使って、読んでもらえなかった営業メールはありません。

新規開拓メールで主に使いますが、通常の提案・見積や契約関連のやり取りでもかまいません。まずは普通に伝えたい新規開拓メールを顧客に送ります。その後、すぐ反応してくれる顧客と、メールを見ているのか見ていないのかわからない人に分かれます。つまり、メールに反応してくれない顧客が必ずいるのです。

メール反応してくれない顧客に対し、こうすれば読んでくれて、返信をくれます。
【必ず読んでもらえる営業メール】
まず送信したメールに顧客から返信がないことが前提です。
送信したメール文を転送するスタイルで、返信文を作成します。
(理由は送信したメール文を下部に残し、2回目の送信をアピールするためです)
そのメール文にこう書くのです。

「〇〇様、下記の件、その後いかがでしょうか?
またお手すきの時にご連絡をよろしくお願い申し上げます」

このようなメール文は無差別にセミナー勧誘をするメールするような、「会ったことのない見込み顧客」には送らないでください。

過去に会ったことがある顧客や、資料をダウンロードしたりセミナーに参加した方に送りましょう。自社の製品・サービスを認知している見込み顧客だけに送れる方法です。

新規開拓のメール文だと失礼に当たるかもしれませんが、こちらもビジネスですので、自社の製品・サービスと認知している見込み顧客には送ってもよいと思います。ですが、なるべく知っている見込み顧客に送る方が安全でしょう。

読んだ人は「下記の件とは何???」と依頼されている大事な要件があって、自分にボールがあるように思いメールを読んでくれます。その後の返信や反応の内容は、みなさんの営業メール次第ですが、必ずメールは読んでくれます。顧客も忙しいのですべての営業メールを返信することはできません。しかし、このように読んでもらうための「投げかけ型お願いメール」を1度ぐらいは打ってもよいと思います。

まとめ

読んでもらえる営業メールを5つの掟としてご紹介してきました。メールは送る時間やタイミング、送り方次第で、読んでもらえる営業メールと読んでもらえない営業メールに分かれてしまうのです。 この違いをよく認識して、今後は営業メールを送っていきましょう。

営業の仕事は、顧客や見込み顧客と良い関係を築き、良い提案をして「売ること」です。そして会社に利益を運んでくる役割を持っています。そのためにも、顧客に伝わりやすい営業メールの送り方や書き方に十分な注意を払い、新規営業活動をしていきましょう!

さいごにもうひとつ大事なことをお伝えします。すべての営業連絡をメールだけで済まさないようにしましょう。顧客に誤解をまねくような連絡事項や、長文で伝わりにくく、顧客に手間のかかるような連絡も、ついついメールにしてしまうこともあります。やはり、ここ一番の大事な営業連絡は電話です。「これは営業メールではなく、顧客に電話で伝えるべきだ」と気づく営業活動を心がけましょう。やっぱり言葉で話してコミュニケーションを取るのが、もっとも伝わりますので。電話で顧客に連絡する方法と、営業メールの手段をうまく使い分けましょう!

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