第3章 営業・マーケティングのやり方(新規開拓・実行編)

マーケティングでセミナー集客を増やすためには「目的」「モデル」「パターン」を考えよう 

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セミナーは好き嫌いが分かれる。その一番の理由は「集客が大変だから」が圧倒的に多い。確かに展示会に比べると、すべて自社で企画・集客・運営を行わなければならないセミナーは一苦労だ。だがセミナーはマーケティングの新規開拓のひとつとして、絶対にあった方がいい。では集客を増やすことができるセミナーとはどのようにすればいいのだろう?Webセミナーも含め、考えてみよう。

セミナー集客が1000名以上できる企業とできない企業で、やり方は大きく変わる

 展示会は展示会運営会社が集客をしてくれるからイベント名やイベント趣旨などのテーマについては考えなくてもよいし、新規集客方法も考える必要はない。お金はかかるがこれが展示会のメリットだ。そして展示会で集めた名刺に対して、展示会テーマに近く、自社製品・サービスをより詳しく紹介するフォローアップセミナーにする流れができていればサイコーだ。では自社セミナーはどのように集客していけばいいだろう?

 自社イベント・セミナー企画のやり方については、第二章(企画)で説明した。まず本ブログでは大型の自社イベントの集客のやり方は除外したいと思う。大型の自社イベントとは自社の〇〇フォーラムや〇〇DAYのような、自社パートナーを集めて展示ブースを作ったり、基調講演や複数トラック型セミナーで数千名を集めていくセミナーのことだ。このような企業は製品・サービスの認知やイベント集客を十分にできるレベルになっているから自社イベントの集客力は確立されている。

 私の感覚では自社イベントを東京開催で3000名以上集められるようになれば、展示会出展をやめている企業が多いと思う。理由は自社イベントで人を集められるようになったから、同じ費用を投入するのなら展示会よりも自社イベントで使った方と判断したからだろう。集客ができるなら、より自社製品・サービスに近い、内容の濃いテーマで開催できるメリットを取っているのだ。その方がMQL(マーケティング・クオリファイド・リード)につながるスピード感が上がる。開催する会場は、ホテルのグレードや大きさが変わったり、大規模展示会ができるような専用会場へ拡大していく。  逆に自社イベント(1開催)で1000名以下しか集められない企業は自社セミナーと展示会を併用してリードを増やしていくべきだと思う。本ブログでは集客がなかなかできない企業の自社セミナー開催に向けて、集客のやり方を説明していきたいと思う。(以下、自社セミナー)

セミナー集客を増やすことのできる「良いセミナー」とは?

 セミナー参加者の持っている課題に近く、ニーズのある人だけが集まり、自社製品・サービスを伝えられることが、自社セミナー開催の最大のメリットだ。自社セミナー企画のやり方については、第二章(企画)で話した通り、自社イベント・セミナーの種類とネーミングが重要で、顧客の4つの購買パターンから企画しよう。「あのセミナーは良い」と顧客に認められるコンテンツを考えていくことがセミナー企画のキモだと言った。

「良いセミナー」とは難しく聞こえるかもしれないがシンプルに考えればいい。コンテンツづくりの時に学びの資料の作り方を説明したが、そのやり方でセミナーを考えていけばいいのだ。顧客の状態や気持ちをもう一度整理してみよう。認知・気づき→学びのステージに入り、もう1歩進みたいとは思っている。「製品・サービスを導入することが決まっているわけではない、けれどスピード感を持って解決できる、製品・サービスも気になる・・」という微妙なステージの人が多いはずだ。顕在化には向いつつあるがハッキリと興味関心があるわけではない。でもこのような顧客を狙うべきだし、会うべき人であり会いたい人である。そのためには良いセミナーにすることだ。そうすれば、このような人がセミナーまで足を運んでくれる。

 経費精算で困っている経理部の人を集めたければ、学びのコンテンツで作成した次の3つからタイトルを考えていけばいい。

ブログ   「経費精算が組織で効率化できた5つのやり方とは?」

→セミナータイトル「経費精算が組織で効率化できるセミナー」

学びの資料1「経理のプロが教えるチームで経費精算をするため入門ガイド」

学びの資料2「ルールと仕組みづくりで経費精算を効率化した事例」

→セミナータイトル 経理のプロが教える「チームで経費精算をするためのルールと仕組みづくり」

 このような学びの資料からセミナータイトルを考え、基調講演を行い、第2セッションで製品・サービスを紹介するアジェンダはどうだろう?つまり「学びのセッション」+「製品・サービスのセッション」で構成されるセミナーが「良いセミナー」と呼ばれる基本だ。

 ところが最初のセッションからから「製品・サービスその1」「製品・サービスその2」「製品・サービスその3」と製品・サービス説明のオンパレードセミナーがある。このような製品・サービス連発型は「悪いセミナー」に分類され、集客は期待できない。製品・サービス内容を中止に発信したいセミナーをやりたい、企業の気持ちはわかる。セミナーのモデルは「学び+製品・サービス」と「製品・サービス中心」とあるのだが、どのようにセミナー開催をすればいいのだろう?

マーケティングでセミナー集客を増やすための「目的」とは?

まずセミナーの目的は大きく3つある。

目的➀「サブスクライバー又はリードになっている顧客を集客して製品・サービスの見込みにつなげたい」(展示会で獲得した名刺顧客を集客して製品・サービスの見込みにつなげたい、も含む)

目的②「MQLになっている又は営業が商談中の顧客を集客して製品・サービスの見込みのランクアップ(受注につなげる)につなげたい」

目的③「新規顧客を集客して製品・サービスの見込みにつなげたい」

この3つの目的を絞り集客したら、、結果的に3つの目的の顧客がかぶることはある。だが、どの目的でセミナーを開催するのか、「軸」は決めるべきだ。

マーケティングでセミナー集客を増やすための「モデル」とは?

そして、これらの目的に加え、セミナーのモデルは2つがある。

モデル➀「学び+製品・サービス」

モデル②「製品・サービス中心」

 セミナーの目的③「新規顧客を集客」は展示会に比べると、セミナーの新規顧客獲得率はかなり低くなる。展示会が80%以上新規獲得率であるのに、自社セミナーは5%~10%ぐらいになってしまうこともある。数千名以上集める自社イベントができる企業はWeb広告に多くの費用をかけられるので、もっと新規顧客獲得率が高いかもしれない。

 しかし、1000名以下しか集められない企業はそもそもWeb広告予算も少なく新規集客ノウハウもない。ならば無料でセミナー告知ができるサイトを使ってみるケースもあるが、ほとんどが集客効果を期待できない。Webから自然検索をして参加してくれる顧客もあるがこれも少ないだろう。パートナーや協業先と共催するセミナーは、集客してくれた顧客が新規になるので、お互い新規を集めるメリットは期待できるが、相手の集客力により左右されるので不安定だ。

 このように新規顧客のセミナー集客は難しいため、自社セミナー開催で目的③の「新規」を狙う期待値は下げた方がいい。自社セミナーの開催は目的➀「サブスクライバーとリード」と目的②「商談中」の顧客からの集客に絞った方がいい。そしてこの目的➀と②に対して、セミナーのモデル①と②を組み合わせて開催していくべきだ。

マーケティングでセミナー集客を増やすための「パターン」とは?

目的+モデルに加えもうひとつ考えて欲しいことがある。それはセミナーのパターンだ。大きく3パターンある。

パターン➀「100名以上集客で3ケ月に一度開催される中型セミナーで、コンテンツがしっかり準備されている」

パターン②「50名前後の集客で2ケ月に一度開催される小型セミナー」

パターン③「15名前後の集客で1ケ月に一度開催される超小型セミナー」

 パターンとは規模と開催するサイクルを示す。パターン①を毎月開催していくことはかなり大変だが、パターン②か③なら簡単にできそうだと感じると思う。しかし規模と開催サイクルだけでは判断できない。このパターンに対して、モデル①②を組み合わせて考えていこう。パターン①なら「学び+製品・サービス」の学びがないと集客は厳しいだろう。パターン②も企業の集客レベルによっては「学び+製品・サービス」か「製品・サービス中心」のどちらかだが、できれば製品・サービスの紹介セミナーにしたいところだ。パターン③は「製品・サービス中心」で開催できるかもしれない。製品・サービスの体験セミナー、ハンズオン型がよいだろう。

マーケティングでセミナー集客を増やすために まとめ

 モデルとパターンの組み合わせは自社製品・サービスに合ったスタイルを考えるべきだし、皆さんの得意なスタイルをぜひ見つけてほしい。例えばIT業界で言うと単価の高い業務系ソリューションはパターン①に「学び」の要素を入れないと集客できない。単価が比較的安いソリューションはパターン②や③で、製品・サービスの紹介セミナーを打ち続けることもできるだろう。製品・サービスの紹介セミナーはコンテンツが決まっているので企画は楽だ。しかし「興味関心」になる前の顧客は集客しづらい。パターン①②③を組み合わせながら、モデルの「学び」と「製品・サービス」を展開できるセミナーを実行してみてほしい。

 セミナーの目的+モデル+パターンをまとめると上記図になる。皆さんの製品・サービスのジャンルにより、セミナー企画は大きく変わってくる。例えばIT業界であれば、製品・サービスの単価、検討サイクル、業務/業種、オンプレミス/クラウド(サブスク)などがそうだ。

 最近ではWebiner(ウェビナー)、つまりオンラインセミナーの企画が注目されている。Webセミナーは当日まで集客ができるし、全国の顧客にリーチできる集客力は大きなメリットだ。しかし参加者の本気度が低く、臨場感も乏しいので、セミナーフォローで商談につなげにくいデメリットもある。Webセミナーのプラットフォーム、集客時の人数入力確認、全国向けの想定準備、アンケートの質向上など気をつける点がいくつかある。いろんな議論をして最適なセミナー目的+モデル+パターンを見つけてほしい。次回ブログではWebセミナーと集客方法について、もっと深く切り込んでいきたい。

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