第2章 営業・マーケティングのやり方(企画編)

インバウンドマーケティングのために製品ページのリニューアルは必要か?

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インバウンドマーケティングを実現しリードや問合せを増やしていきたい!そのために製品ページのリニューアルは必要なのでしょうか?MA(マーケティング・オートメーション)導入と、検索エンジンのアルゴリズム対策についても、同時に検討していきましょう。

製品ページリニューアルのタイミングとは?

前ブログで最新のアルゴリズムは理解できたと思うが、顧客が一番訪れる場所、つまりホームページと製品ページはリニューアルするべきなのかという問いに答えていきたい。ホームページと製品ページは違う。最近はホームページと呼ばず、コーポレートページと製品ページと呼ぶことが多いだろう。コーポレートページに会社の詳しい情報が掲載されており、上場していればIR情報も必要になる。つまり会社のブランディングに関することをコーポレートページに任せ、サブドメインで製品ページは独立して、顧客に製品・サービスを伝えていくスタイルが一般的になってきている。現在、皆さんが見ている弊社のページはコーポレートページと製品ページ一緒になっているのでホームページという呼び方になるかもしれないが、製品・サービスが増えてきたら、コーポレートページのデザインや機能の制約から離れた方が柔軟に対応できるので、製品ページは独立させていった方がいい。

コーポレートページと製品ページであれ、皆さんの製品ページは新しかったり、古かったり、歴史は様々だろう。古いサイトはまずは何よりも「今風のデザインに」リニューアルした方がいい。今風(いまふう)とは製品ページの画面サイズがワイドになっていたり、モバイルサイトはCMSで自動的に対応できていたり、各ページを下に長く読ませるようなっているサイトだ。新しい製品ページの企業は、すでにこのようなデザインに対応しているなら、MAを導入し、現在製品ページと連携させればいい。つまり製品ページのリニューアルは必要無しだ。

インバウンドマーケティングのために必要な製品ページの新機能とは?

だが当時の私は以前の会社では、MA導入から考えず、まず製品ページのリニューアルから検討していった。製品ページが古いということも理由だったが、インバウンドマーケティングをやるためには製品ページは対応しなければならない機能があるからだ。簡単に言うとブログ、資料ダウンロード、CTA、トピッククラスターの4つの機能は最低限必要だ。インバウンドマーケティングのために、必ず対応しておかないといけないことはブログだ。前ブログで記載したように検索エンジンのアルゴリズムは更新性の高さを見ている、というポイントがある。更新性を高めるために製品ページだけの更新だけでは限界がある。検索上位にいくためにはブログを書き続けることは絶対条件なのだ。

しかしブログはコンバージョンしなくても読める。コンバージョン=CVとは会社や個人情報を入力することだ。ブログはセッション数を上げ、検索上位に持っていくことが目的だが、顧客にコンバージョンをしてもらわないと、リードにならない。そこでCTA(コールトゥアクション)対応が必要だ。顧客がブログを見ていると、そのキーワードに合った資料がダウンロードできますよ、というお知らせが出る仕掛けをCTAと言う。ポップアップCTAや中間CTA、フッターCTAと、いくつも資料をダウンロードしてもらうためお知らせ機能を配置しておく。

ブログを読んでもらったら、次は資料をダウンロードしてもらう導線をつくることが必要だ。学べて、ためになる良い資料でなければならないことが重要なのだが、後述するコンテンツづくりのポイントでお伝えしていきたいと思う。前ブログで記載したGoogle検索エンジンのアルゴリズム対策のために、トピッククラスターに対応したテンプレートも必要だ。顧客が検索したキーワードに近いブログが他にもたくさんありますよ、と顧客に知らせる機能がトピッククラスターだ。

MA導入と製品ページリニューアルを同時に行い、インバウンドマーケティングが実現できる方法がある

このようにインバウンドマーケティングに対応するために製品ページをリニューアルすることは必要だ。しかし外注制作ベンダーに改修作業を対応してもらうと、都度お金がかかり、時間もかかる。

製品・サービスをどのように売っていくか?の当初に立てた目的に対し、更新性を高めるためには、製品ページを社内でメンテナンスできる柔軟性はとても重要だ。コーポレートページは営業・マーケティングの目的とは違うので、自社で簡単なメンテができる程度にしておけば、外注ベンダーの制作でも問題ない。だが製品ページはそうはいかない。顧客に向けてコンテンツの発信が非常に増えるため、更新作業が多くなるのだ。

私は以前の会社では製品ページが古いから、製品ページリニューアルから着手していったが、もし製品ページが新しくても製品ページのリニューアルから考えただろう。その理由はすでにMAが製品ページのためのWeb機能やCMS機能を実装できることに対応しているからだ。MAの標準機能の中で製品ページのメニューページを制作し、メニューページごとにCTAを配置し顧客にコンテンツを供給していける。ブログ機能もあり、誰でも文書作成ソフトで書けば、社内のマーケティングチームがすぐにブログを公開できる。リードを取るための資料ダウンロード機能も持っているし、クラウドサービスのトライアルや評価版ダウンロードも実現できる。検索エンジンのアルゴリズム対策の様々な仕掛けもある。

営業・マーケティングを強化していく上で製品ページのリニューアルは、このような機能を持っているMAを導入すれば簡単にできる。MAの上で製品ページが動くような環境を構築しておけば、マーケティング部が営業部の要望に迅速に対応していける。新鮮なブログや、学べるダウンロードコンテンツを顧客に提供していく。そんなMAがすでに登場してきているのだ。

MA導入をしなくても、製品ページリニューアルだけでインバウンドマーケティングを実現できる方法がある

MAを導入しなくても、WORDPRESSで製品ページを制作し、インバウンドマーケティング型のCTAやブログ、資料ダウンロード機能を実装することもできる。このページがまさにそうだ。私は起業して間もないので、コスト面と運用面でまだMA導入ができない(正直に言うとそうなのです・・)。 だが、MAがなくとも、このサイトのように最低限のインバウンドマーケティングのスタイルでコンテンツや情報発信をしていくことはできる。

しかしMAを導入しないと、インバウンドマーケティングをどうしても運用できないことがある。それはまた後のブログで説明していきたい。この「できないこと」が、手作業に直結し、インバウンドマーケティング実現のためにけっこう大変なのだ・・。やはりMAは便利でいいな、と感じる。

この本は今からマーケティング部を作りたい人、現在の営業・マーケティングチームを改善したい人、急きょ辞令が出て、営業・マーケティングに携わることになった人、メンバーも責任者も経営者もいろんな皆さんが読んでくれていると思う。営業・マーケティングのやり方の準備や企画についていろいろと書いてきたが、どれも必要なポイントであり、ぜひ一度振り返ってみてほしい。そうすれば営業・マーケティングの準備と企画はこれでできるだろう。次はもっと具体的に営業・マーケティングの企画に入っていくフェーズを一緒に学んでいきたい。「企画を組織で考えること」 企画力は営業・マーケティングの勝敗を分ける大事な部分だ。

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